古物商で複数店舗を営業するには?2店舗目の営業所追加手続きを解説

すでに古物商許可を持って新しい、2店舗目や3店舗目を出したい場合、「店舗を増やすたびに古物商許可が必要なのか」と見る方もいるでしょう。

同じ許可代理人が営業所を追加する場合、店舗ごとに古物商許可を取り消すのが原則ではありません。営業所追加の変更届出を行います。

但し、営業所追加は「1回配達終了」という手続きではございません。

新しい営業所の名前・所在地などは新規事前届出、新営業所の管理者や将来の古いものの区別などは新規後の事後届出として分けて考える必要があります。

この記事のポイント

  • 独自許可者による2店舗目の追加は、原則として新規許可ではなく営業所追加の変更届出
  • 営業所の変更は、変更の日の3日前までに別記様式第5号で事前届出
  • 新営業所の管理者や取扱古物区分などは、原則として変更の日から14日以内に別記様式第6号で事後届出
  • 管理者は営業所ごとに選択任するのが原則だが、一定条件を満たせば同じ人が複数の営業所を兼任できる場合がある
  • 新しい営業所では、届出だけでなく営業所ごとの指摘の表示も確認する

そうですね、2店舗目をつぶって準備するときは、

新店舗をいつ忘れるか
→ 誰を管理者にするか
→ 新設前に何を届けるか
→ 新設後に何を届けるか
→ 営業所として必要な表示等を整える

という順番で考えて、手続きを整理しやすくなります。

※以下は2026年9月時点の公的・公式情報をもとにしています。 実際に届出をする際は、管轄する都道府県警察の最新案内も確認してください。

古物商が2目を見て店舗出ししても、店舗ごとの新規許可では原則ない

最初に整理したいのは、現在持っている古物商許可と2店舗目の関係です。

古物営業法では、主たる営業所だけでなく、その他の営業所についても名称・所在地を許可事項として扱い、その内容を変更する場合には変更届出を行う仕組みになっております。

そのため、現在許可を受けている個人または法人が、そのまま2店舗目を増やす場合は、「2号店のためにもう一つ古物商許可をする申請」と考えるのではなく、営業所追加の変更手続きを確認するが基本です。

一方、許可を受けている本体が変わる場合は別です。

従来、個人名義で古物商許可を受けている人が、新たに設立した法人で古物営業を始める場合は、新規営業所追加と同じ前提ではありません。

この記事では、許可代理者を変更せず、既存の営業所を残したまま2店舗以降を追加するケースを扱います。

営業所追加は「新設前」と「新設後」の2段階で考える

営業所追加で最も混合しやすいのが期限です。

まず全体像を整理すると、次のようになります。

タイミング主な届出内容様式期限
営業所のリニューアル前新営業所の名前・所在地など変更届出書・別記様式第5号変更の日の3日前まで
営業所の新設後管理者・取扱古物区別など書換申請・変更届出書・別記様式第6号原則として、変更の日から14日以内

事後届出について、届出書に登記証明書事項を添付すべき場合は20日以内となります。

ここで思い出したいのは「3日」「14日」という数字だけではありません。

3日前=営業所を変更する前の届出
14日以内=新設後に生じた管理者等の事項についての届出

と、何を基準とした期間なのかを分けて理解することが大切です。

営業所を新設する変更日の3日前までに届く

営業所の名称・所在地を変更しようとする場合は事前届出の対象です。

営業所を新設する場合も、変更の日の3日前までに変更届出書(古物営業法制定規則別記様式第5号)を提出します。大阪府警も、営業所を増やす場合を事前変更届出の対象としてご案内しています。

出店準備では、物件契約や内装、商品の準備に意識が向きやすいですが、新築予定日が決まった段階で出入国スケジュールも確認しておきましょう。

期限ぎりぎりになってから「3日前」を数えるより、提出先と受付方法を早めに確認し保管した方が安全です。

新設後は管理者・取扱古物区別などを届ける

営業所追加の事前届けを出しただけでは、新営業所に関する変更手続きはすべて終了とは限りません。

新たに設けた営業所については、管理者や今後の古物の区別などを事後にお届けします。

追加も「新設した営業所の優先古物の区別及び管理者の届出」という記載例を公開しています。

事後届出は原則として変更の日から14日以内です。

事項証明書を添付すべき場合には20日以内となります。

営業所追加では、

新設前=営業所
新設後=管理者・取扱区別など

と整理しておくと、漏れ漏れを防止できます。

新しい営業所の管理者は早めに決定してください

2店舗目を閉じるときは、や物件変更予定日と並んで、管理者を誰にするかも重要です。

古物営業法では、営業所ごとに、その営業所の業務を適正に実施するための責任者となる管理者を選ぶ任となっています。

2026年5月14日の警察庁「古物営業法等の解釈運営基準」では、管理者について、営業所の業務を統括管理し、従業員等を実質的に指揮できる者である必要があるとされています。

そのため、2店舗目を計画するときは、

  • 新しい管理者を選ぶ
  • 現在の管理者を移行させる
  • 同じ人による兼任を検討する

のどれになるか早めに整理しておくと、その後の書類の準備がスムーズに進みます。

新たに管理者を選ぶ場合の主な書類

新たな管理者を選定する場合、都道府県の警察公式案内では主に次の書類が案内されています。

  • 住民票の写し
  • 納得証明書
  • 略歴書
  • 誓約書

大阪府警察の案内でも、管理者を新たに選定する場合の添付書類としてこれらが掲載されています。

一方、既に同じ古物商の別営業所で管理者として配達されている人を移転させる場合などには、一定の添付書類を省略できるケースがあります。

そのため、書類を提出する前に、

「新規選任なのか、最新の管理者を使うのか」

を整理しておくことが手戻り防止につながります。

同じ人が2店舗の管理者を兼任できる場合もある

複数店舗を開こうとする事業者にとって、大きな疑問になりやすいのが、

「1号店と2号店の管理者を同じ人にできるのか」

という問題です。

ここは、「営業所ごとに管理者が必要」=「必ず別人を置かなければいけない」ではありません。

警察庁の現行解釈運用基準では、管理者はそれぞれの営業所等に常勤して管理者業務に従事できる状態であることが基本とされている。

その一方、複数の営業所等が対立し、両方を実質的に統括管理できる、管理者の業務分担を適正に保つ場合には、同一人が複数の営業所の管理者を兼任することも容認されると理解されている。

それで、

「管理者は絶対に店舗ごとに別人」

と思っても、

「店舗同士が近い場合は自動的に兼任できる」

と考えるのが適切ではありません。

兼任を検討する場合は、たとえば次の事情を整理しておいてもよいでしょう。

  • それぞれの営業所の所在地
  • 営業時間
  • 管理者候補が実際に勤務する場所・時間
  • 両営業所を実質的に管理できる体制か
  • 従業員を指揮監督できる状態か

兼任できるか判断しにくい場合は、限定「2店舗の兼任はできますか」と考えるより、所在地・営業時間・勤務予定・従業員の配置を整理して管轄警察署へ確認すると、具体的に相談しやすくなります。

他都道府県へ2店舗目を出す場合も、新規許可ではなく変更届出

現在の営業所とは異なる都道府県へ出店する場合もございます。

かつて福岡県に営業所を持つ古物商が、東京都へ2店舗目を開いたようなケースです。

現行制度では、同じ許可者が他都道府県へ営業所を追加する場合、追加先の治安委員会から別の古物商許可を新規取得する方式ではありません。

愛知県警の公式Q&Aでも、愛知県公安委員会の許可を持つ古物商が東京都内に営業所を追加するケースについて、届出で足りませんとされています。

県外への追加では、事前届と事後届の提出先を区別する

他都道府県に新営業所を追加する場合、提出先には少し注意が必要です。

愛知県警の公式Q&Aでは、愛知県にある営業所があり、東京都に営業所を新設する例について、事前の営業所追加届は既存の愛知県内営業所を管轄する警察署へ提出すると説明しています。

以前営業所として追加されていない東京都側の警察署へ、事前届を提出することはできません。

一方、新営業所を追加した後の管理者選択任の事後届出については、その例では愛知県側または東京都側の営業所を管轄する警察署のどちらでも届出可能とされています。

県外出店だから全く別認証になるわけではありません。

ただし、新設前と新設後、届出可能な警察署が起こり得ることは控えておきましょう。

2店舗目は「新設日」から逆算して準備する

制度がわからなくても、「結局、今から何をすればいいのか」がわからなければ手続きはかかりません。

2店舗の目の計画を具体化したら、次の順序に整理するとわかりやすくなります。

  1. 現在の古物商許可を確認する
    許可証、現在配達している営業所、主たる営業所を確認します。
  2. 新営業所の情報を決めて
    、名前、所在地、移転予定日を整理します。
  3. 管理者候補を決める
    新規選択任、全員の管理者の異動、兼任のどれになるか整理します。
  4. 新設日の3日前までに営業所追加を届け出る
    別記様式第5号による事前変更届出を行います。
  5. 新しい営業所を離れる
  6. 管理者・取扱古物等を区別する
    ため原則変更の日から14日以内に、別法記第6号による事後届出を行います。 登記事項証明書を添付すべき場合は20日以内です。
  7. 警察の解釈運用基準では「公衆の一時
    場所」について庁、営業所等の入り口など、一般公衆から社会通念上適切な場所と説明されている。

指名の様式自体も古物営業法不正規則で定められており、随時では見本を公開しています。

このように、

新設日
← 3日前まで:営業所追加の事前届
→営業所変更
→ 14日以内:管理者等の事後届
→営業所の予告等を確認

という時間軸で整理すると、必要な行動がわかりやすくなります。

変更届はオンラインでできる場合もある

2026年現在、警察関係のオンライン裁判はe-Gov電子申請を利用する仕組みに移行しています。 警察庁は、遺失物関係以外の対象裁判について、e-Gov電子申請からオンラインで・申請出を行っているよう案内しています。

また、オークションでは古物営業について、

  • 許可事項の変更届(事前届出)
  • 許可事項変更届出(事後届出)

をオンライン対象裁判として掲載しています。

ただし、この記事は全国向けです。

実際にオンラインで提出する場合は、自分の管轄各地警察の最新案内とe-Gov上の対象裁判・提出方法を確認してから利用してください。

窓口提出だけを前提にせず、オンライン提出を利用できるか確認しておくと、準備方法の選択肢が広がります。

警察庁「オンラインでの申請等の案内」

営業所追加の変更届に手数料はかかりますか?

変更届出につきましては、手数料はなしとご案内しています。

営業所追加についても、まずは確認するべきなので変更届出です。

ただし、同時に許可証の書換えが必要となる別の変更事項がある場合は、手続きや手数料が異なります。

2店舗目の追加ついでに、

  • 主たる営業所も変更する
  • 許可証の記載事項も変わる
  • その他の変更も発生する

そういった事情がある場合は、まとめて自分の変更内容を警察署へ確認しておくとよいでしょう。

「営業所追加」と「移転」「主たる営業所変更」は分けて考える

古物商の変更手続きには似た言葉が多いため、自分がどの場合なのかを最初に区別して見ましょう。

  • 現在の店舗を残したまま2店舗目を作る
    →営業所の新設・追加
  • 現在の店舗を別の場所へ移す
    →営業所の移転
  • 複数の営業所のうち主たる営業所を変更する
    →主たる営業所の変更
  • 営業所を閉鎖する
    →営業所の廃止

憲法の様式・記載例でも、新設、移転、廃止、主たる営業所の変更はそれぞれ異なります。

「複数店舗にしたい」という場合は、現在の店舗を残すのかどうかを確認するだけでも、自分が見るべき手続きを絞り込みやすくなります。

弁当たときは4つの情報を整理してから警察署へ確認する

オフィス追加の基本的な仕組みは全国共通でも、管理者兼任などは個別事情を整理しないと判断しにくい場合があります。

その場合は、ほぼ次の4つを整理しておくと確認しやすくなります。

  1. 現在の古物商許可の代わりにある営業所
  2. 追加する営業所の所在地
  3. 新規予定日
  4. 管理者候補と実際の勤務予定

特に管理者兼任について確認する場合は、所在地だけでなく、営業時間、勤務予定、従業員体制まで整理しておくとよいでしょう。

これから始まる場合は、公式様式・e-Gov・管轄警察署の案内を確認しながら手続きを進められます。

認証、

  • 県外に営業所を追加する
  • 管理者兼任が可能か判断しにくい
  • 管理者の移行など複数の変更が重なっている
  • 開店準備と並行して書類を整理する時間が取れない

そういった場合には、古物商訴訟を扱う行政書士へ個別に相談することも選択肢です。

重要なのは、最初から考えることではありません。

現在の許可を確認する
→新営業所と変更日を決定する
→管理者を整理する
→事前届出するを
→新規後の届出と予告を確認する

という順番で一つずつ進めば、2店舗目に向けて何をすればよいかが見えます。

まとめ

古物商が同じ許可のまま2店舗目・3店舗目増の場合、店舗ごとに新しい古物商許可を取得するのが原則ではなく、営業所追加の変更届出によって対応します。

特に重要なことは、更新前と更新後の届出を混用しないことです。

営業所の変更は変更の日の3日前までに事前届出を行い、新営業所の管理者や取扱古物区別などは原則として変更の日から14日以内に事後届出を行います。

管理者についても、「営業所ごとに管理者が必要だから必ず別人」と決める必要はありません。 警察庁の現行基準では、複数の営業所が警戒し、両方を実質的に統括管理でき、管理者の業務を適正に保つ場合には、同一人による兼任も認められています。

これから2店舗目を出す場合は、まずは変更予定日と管理者の候補を決め、3日前の事前届けから逆算して準備を始めてよいでしょう。