古物商許可証を紛失したら?再交付の手続きと営業上の注意点を解説

「古物商許可証を紛失してしまった。許可を取り直す必要があるのだろうか」

「新しい許可証を受け取るまで、営業はどうすればいいのだろう」

古物商許可証を紛失した場合、まず行うのは新規の古物商許可申請ではなく、許可証の再交付手続きです。

古物営業法では、許可証を亡失・滅失したときは、速やかにその旨を届け出て再交付を受けなければならないと定めています。一般に「再発行」と呼ばれることもありますが、法令上の手続は「再交付」です。

ただし、再交付申請だけを見て終わらせない方がよいでしょう。

特に、出張買取などの「行商」や競り売りを予定している場合、古物商本人には許可証の携帯義務があります。再交付までに予定している仕事も一緒に確認することが重要です。

この記事では、全国共通のルールを古物営業法・古物営業法施行規則に基づいて整理し、具体的な手数料や標準処理期間については兵庫県警察・大阪府警察の公式情報を基準に解説します。

この記事のポイント

  • 古物商許可証を紛失した場合は、新規許可ではなく「再交付」を確認する
  • 再交付申請書は古物営業法施行規則の別記様式第4号
  • 大阪府・兵庫県の再交付手数料は1,300円
  • 標準処理期間は大阪府が14日、兵庫県が14日以内
  • 大阪府では「許可証の亡失届出・再交付申請」がオンライン手続の対象
  • 再交付までの間は、特に行商・競り売り時の許可証携帯に注意する
  • 再交付後に旧許可証が見つかった場合は返納が必要

まずは「許可証をなくした=許可を最初から取り直す」と考えず、再交付の手続きを確認しましょう。

古物商許可証を紛失したら、まず再交付を申請する

古物商許可証を紛失した場合は、許可証の再交付申請を行います。

古物営業法第5条第4項では、許可証を亡失または滅失したときは、速やかに届け出て許可証の再交付を受けなければならないとされています。

つまり、

許可証を紛失した
↓
新規許可を取り直すのではなく、再交付手続きを進める

と整理すると分かりやすいでしょう。

古物営業法施行規則では、再交付を受ける場合に別記様式第4号の再交付申請書を提出することが定められています。

「古物商許可」と「古物商許可証」の違いから整理したい方は、サイト内の古物商許可証の解説記事も参考になります。

古物商許可証とは?許可との違い・記載内容・受け取り後の扱いを確認する

古物商許可証の再交付はどこで申請する?

古物営業法施行規則第4条では、再交付申請書は主たる営業所または古物市場の所在地を管轄する公安委員会に提出するとされています。

窓口で提出する場合は、主たる営業所等の所在地を管轄する警察署長を経由して、再交付申請書1通を提出します。

大阪府で窓口申請する場合

大阪府警察では、主たる営業所所在地を管轄する警察署の生活安全課保安係を窓口としています。

許可取得後に主たる営業所を移転し、必要な届出をしている場合は、移転後の主たる営業所を管轄する警察署が窓口です。

申請前には、大阪府警察の最新案内を確認できます。

大阪府警察「再交付申請」を確認する

大阪府ではオンライン申請も対象

大阪府警察の現在のオンライン手続対象一覧には、古物営業の**「許可証の亡失届出・再交付申請」**が掲載されています。

大阪府で手続きする場合は、窓口申請だけでなくオンライン申請も選択肢になります。

大阪府警察「オンライン手続の対象一覧」を確認する

オンライン申請を選ぶ場合も、申請後の対応や手数料の納付方法などは、実際の申請時点の案内を確認してください。

再交付申請には何を準備する?

全国共通で使用するのは、再交付申請書(古物営業法施行規則別記様式第4号)です。

兵庫県警察も同じ別記様式第4号を公開しています。

申請書には、許可証番号、許可年月日、氏名・名称、住所、代表者、行商をするかどうか、再交付申請の理由などの記載欄があります。

大阪府で窓口申請する場合に必要なもの

大阪府警察では、再交付申請時の必要書類として、

  • 再交付申請書(別記様式第4号・正1通)
  • 許可者本人であることを確認できるもの(運転免許証等)

を案内しています。

他の地域では窓口での取扱いが異なる可能性があるため、申請する都道府県警察の最新案内も確認してください。

許可証番号が分からない場合は推測して書かない

再交付申請書には許可証番号を記載する欄があります。

許可証そのものを紛失しているため、「番号が分からない」ということもあるでしょう。

過去の申請書控えなどでも確認できない場合の具体的な記載方法について、全国一律の公式な取扱いまでは確認できません。

番号を推測して記載せず、申請前に管轄警察署へ確認してください。

再交付の手数料と期間|兵庫県・大阪府の場合

大阪府・兵庫県では、古物商許可証の再交付申請手数料は、いずれも1,300円です。大阪府警察は再交付申請ページで1,300円と案内し、兵庫県警察の手数料一覧にも「古物営業許可証再交付手数料 1,300円」と掲載されています。

標準処理期間は、大阪府が14日、兵庫県が14日以内です。

項目大阪府兵庫県
再交付手数料1,300円1,300円
標準処理期間14日14日以内
主な窓口主たる営業所を管轄する警察署の生活安全課保安係営業所を管轄する警察署の生活安全担当課窓口
オンライン亡失届出・再交付申請が対象申請時点の最新案内を確認

兵庫県の公式資料も確認できます。

兵庫県警察「古物営業等の各種申請手続き」を確認する

兵庫県警察「許可証再交付の標準処理期間」を確認する

なお、この金額や期間を全国一律とは考えないようにしてください。

他の都道府県で申請する場合は、その都道府県警察の最新情報を確認しましょう。

再交付されるまでの営業は「行商」に特に注意する

許可証を紛失した方にとって、再交付方法と同じくらい重要なのが、

「新しい許可証を受け取るまで、仕事をどうするか」

という問題です。

ここは「営業できる」「営業できない」という二択で一括して考えない方が安全です。

少なくとも法律上、明確に注意しなければならないのが行商・競り売りです。

古物営業法第11条では、古物商本人が行商または競り売りをするときは、許可証を携帯しなければならないと定めています。

一方、代理人・使用人その他の従業者に行商させる場合は、行商従業者証を携帯させます。

そのため、

「再交付を申請済みだから、許可証を持たずに本人が行商してもよい」

とは考えないようにしてください。

出張買取の予定がある場合は、再交付と一緒に確認する

許可証を紛失した時点で出張買取などを予定している場合は、

  • どのような営業を予定しているか
  • 古物商本人が行くのか、従業者が行くのか
  • 許可証が手元にない間の予定をどうするか

を整理しましょう。

古物商本人については、行商時の許可証携帯義務が明確にあります。具体的な営業予定がある場合は、管轄警察署へ状況を伝えて確認するのが安全です。

行政書士 小野
許可証を紛失したときは、再交付申請だけを見るのではなく、「再交付までに予定している仕事」も一緒に整理しておくことが大切です。

特に出張買取などを予定している場合は、誰が現場へ行くのかも含めて確認すると、必要な対応を判断しやすくなります。

再交付後に紛失した許可証が見つかったら返納する

再交付を受けた後に、

「なくしたと思っていた古い許可証が見つかった」

という場合は、そのまま予備として保管するのではなく返納が必要です。

古物営業法第8条では、再交付を受けた後に亡失していた許可証を発見・回復した場合、その許可証を公安委員会へ返納しなければならないと定めています。

注意ポイント

さらに古物営業法施行規則第7条では、事由が発生した日から10日以内に、主たる営業所または古物市場の所在地の所轄警察署長を経由して返納するとされています。

返納時には、

  • 発見・回復した古い許可証
  • 返納理由書(別記様式第9号)

を提出します。

再交付を受けた後に元の許可証が出てきても、そのまま持っておかず返納まで済ませましょう。

住所や氏名などにも変更がある場合は再交付だけで済むとは限らない

許可証を紛失したタイミングで、

  • 個人の住所・氏名が変わっている
  • 法人の名称・所在地が変わっている
  • 法人代表者が変わっている
  • 行商の「する・しない」など許可証の記載事項が変わっている

というケースもあります。

この場合は、再交付だけでなく変更届出や許可証の書換申請が関係する可能性があります。

参考

大阪府警察では、再交付と同時に変更事項があり許可証の書換えをする場合、別途、書換申請書の提出と書換手数料1,500円が必要と案内しています。

そのため、許可証を紛失したら、

警察へ届け出ている内容と、現在の事業者情報が一致しているか

も確認しておくと手戻りを減らせます。

許可証に何が記載されているのか確認したい方は、サイト内の許可証解説記事も参考になります。

古物商許可証の記載内容と許可との違いを確認する

古物商許可証を紛失したときの行動順

紛失に気づいたら、次の順番で整理すると迷いにくくなります。

  1. 主たる営業所を管轄する警察署・利用できる申請方法を確認する
  2. 再交付申請に必要なものを確認する
  3. 再交付申請書を準備して申請する
  4. 再交付までに予定している営業を確認する
  5. 古物商本人が行商・競り売りをする予定がある場合は、許可証携帯義務との関係を確認する
  6. 住所・氏名・法人情報などに変更がないか確認する
  7. 新しい許可証を受け取る
  8. 後から旧許可証が見つかった場合は10日以内の返納を確認する

ポイントは、

再交付
+ 再交付までの営業
+ 現在の届出内容

の3つをまとめて確認することです。

古物商許可証の紛失に関するよくある質問

古物商許可証を紛失したら、許可を最初から取り直しますか?

新規許可を最初から取り直すのではなく、許可証の再交付手続きを行います。

古物営業法第5条第4項に、許可証を亡失・滅失した場合の再交付が定められています。

再交付手数料はいくらですか?

大阪府・兵庫県では1,300円です。

他の都道府県については、申請先となる都道府県警察の最新案内を確認してください。

再交付まで何日かかりますか?

標準処理期間は、大阪府が14日、兵庫県が14日以内です。

全国一律の期間ではありません。

大阪府ではオンラインで再交付申請できますか?

大阪府警察のオンライン手続対象一覧には、古物営業の「許可証の亡失届出・再交付申請」が掲載されています。

利用する場合は、申請時点の最新案内を確認してください。

許可証がないまま本人が出張買取へ行ってもよいですか?

古物商本人が行商をするときには、許可証を携帯しなければなりません。

許可証が手元にない期間に出張買取等を予定している場合は、自己判断で進めず、管轄警察署へ具体的な予定を伝えて確認してください。

再交付後に元の許可証が見つかったらどうしますか?

旧許可証の返納が必要です。

古物営業法施行規則では、再交付後に亡失していた許可証を発見・回復した場合、事由発生日から10日以内に返納するとされています。

紛失した場合、遺失届も必要ですか?

大阪府警察の再交付手続ページで必要書類として明示されているのは、再交付申請書と本人確認ができるものです。

一方、大阪府警察の公式記載例では、再交付理由として「遺失届の提出先・受理番号」を記載する例が示されています。

そのため、「全国で必ず必要」「全国で不要」と一律に判断せず、紛失した状況と申請先の警察署の案内を確認してください。

まとめ|紛失したら「再交付」と「再交付までの営業」をセットで確認する

古物商許可証を紛失した場合は、まず許可証の再交付手続きを進めます。

兵庫県・大阪府では再交付手数料は1,300円で、標準処理期間は大阪府14日、兵庫県14日以内です。大阪府では、許可証の亡失届出・再交付申請がオンライン手続の対象にもなっています。

紛失に気づいたら、

  • 再交付をどう申請するか
  • 再交付までに予定している営業をどうするか
  • 住所・氏名など、ほかの変更事項も残っていないか

の3点を順番に整理しましょう。

紛失だけで手続きが完結する場合は、警察の公式案内を確認しながら自分で進めることもできます。

一方、住所変更や法人情報の変更などが重なり、「再交付だけでよいのか」「どの手続きを先に行うのか」を整理しにくい場合は、管轄警察署へ確認するとともに、古物商許可を扱う行政書士へ相談することも選択肢です。

サクセスファン行政書士事務所の古物商許可サービスについて確認したい方は、現在のサービス内容を確認したうえで、今回必要な手続きが対応範囲に含まれるか問い合わせてください。

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