せどりに古物商許可は必要?自分の場合を判断するポイントをわかりやすく解説

「副業でせどりを始めたいけれど、古物商許可は必要?」

「新品や未使用品を扱うなら、許可はいらない?」

「少額で試してみるだけでも取得しなければならない?」

せどりを始めようとすると、古物商許可が自分にも必要なのか迷うことがあります。

最初に押さえておきたいのは、「せどりだから必要」「新品だから不要」といった一つの条件だけでは判断できないということです。

自分で使用していた物や、自分で使うために購入したものの未使用だった物を売却するだけであれば、その売却について古物商許可は必要ありません。

一方、古物を転売する目的で仕入れ、営業として販売する場合には、古物商許可が必要です。

自分の場合を考えるときは、まず次の3点を整理すると分かりやすくなります。

整理すべき3点

  1. その商品を何の目的で入手するのか
  2. その商品がどのような経緯で取引されてきた物なのか
  3. 営利目的で同じ種類の取引を反復継続して行うのか

「中古か新品か」「副業か本業か」「いくらで仕入れるか」だけを見るのではなく、商品・仕入れ目的・取引の実態をまとめて考えることがポイントです。

この記事では、古物商許可の申請方法そのものではなく、せどりを始める人が自分に許可が必要なのかを考えるための判断ポイントに絞って解説します。

せどりに古物商許可が必要かは「取引の中身」で考える

まず、迷いやすいケースを整理してみましょう。

予定していること古物商許可を考えるときのポイント
自分で使っていた物を売るその売却だけで古物商許可は必要ありません
自分で使うために購入した物を、未使用のまま売るその売却だけで古物商許可は必要ありません
古物を転売目的で仕入れ、営業として販売する古物商許可が必要です
「新品」「未使用」と表示された商品を仕入れる表示だけでは必要・不要を判断できません
副業としてせどりをする副業という理由だけでは対象外になりません
1万円未満の商品を扱う1万円という金額は、古物商許可の必要・不要を決める基準ではありません

大切なのは、この表だけで自分の取引を機械的に判定することではありません。

それぞれの違いを理解したうえで、自分は何を、どこから、何のために仕入れるのかへ当てはめていきましょう。

自分の不用品を売る場合と、転売目的で仕入れる場合は違う

最初に区別したいのが、自分の物を処分することと、販売するための商品を仕入れることです。

たとえば、

  • 自分が着ていた洋服をフリマアプリで売る
  • 自分用に買ったものの、結局使わなかった商品を売る

といった自用品の売却だけであれば、その売却について古物商許可は必要ありません。

一方で、販売することを目的に古物を仕入れ、そのような取引を営業として行うのであれば、古物商許可が必要になります。

ここで重要なのは、

「商品が今、自分の手元にあるか」ではなく、「何の目的でその商品を入手したのか」

という違いです。

家にある不用品を処分する場合と、利益を得るために商品を仕入れて販売していく場合を、同じ「物を売る行為」として考えないようにしましょう。

「新品」「未使用」と書かれていても、それだけでは判断できない

せどりでは、

「未使用品なら古物ではないのでは?」

「新品と表示されている商品なら許可はいらないのでは?」

という疑問も出てきます。

しかし、古物に含まれるのは、すでに使用された物だけではありません。

未使用であっても、「使用のために取引された物」は古物に含まれます。

たとえば、ある人が自分で使用するために商品を購入したものの、結局使わずに売却したとします。

商品そのものは未使用でも、「未使用」という状態だけを理由に古物から外れるわけではありません。

したがって、

  • 新品と表示されている
  • 未開封である
  • 未使用品として出品されている

といった商品状態だけを見て、「古物商許可は不要」と判断することはできません。

反対に、購入した場所だけを見て一律に必要・不要を決めるのも適切ではありません。

判断しにくい場合は、

  • 何を仕入れるのか
  • 誰から仕入れるのか
  • その商品がどのような経緯で取引された物なのか
  • 自分は何の目的で購入するのか

まで整理して確認してください。

古物そのものの定義や、古物商許可の制度全体から確認したい方は、既存の**「古物商許可」の解説記事**へ進むと理解しやすくなります。

副業や小規模なせどりでも、それだけで不要にはならない

「会社員が副業として少し行うだけなら、古物商許可はいらないのでは?」

と考える人もいるでしょう。

しかし、本業か副業かだけで許可の必要性が決まるわけではありません。

古物営業における「営業」は、営利目的で同種類の行為を反復継続して行うことをいい、実際の取引内容に即して判断されます。副業や内職も含まれます。

また、一件一件の取引で現実に利益が出ていることも、営利目的を判断するための絶対条件ではありません。

そのため、

  • 副業だから
  • まだ利益が少ないから
  • 赤字だから
  • まずは小さく試してみるだけだから

という事情だけから、許可不要と結論づけることはできません。

見るべきなのは「副業かどうか」ではなく、

古物を転売する目的で仕入れ、その取引を営業として行う予定なのか

という点です。

「1万円未満なら古物商許可は不要」という意味ではない

もう一つ、せどりで誤解しやすいのが「1万円」という金額です。

古物の買受けでは、総額が1万円未満の場合、相手方確認や帳簿等への記載義務が原則として免除される仕組みがあります。

ただし、この1万円という金額は、古物商許可そのものが必要か不要かを決める基準ではありません。

さらに、書籍、ゲームソフト、CD・DVD等のように、1万円未満であっても相手方確認や帳簿等への記載が必要になる品目があります。

したがって、

仕入れ額が1万円未満だから、古物商許可はいらない

という考え方はできません。

許可が必要かどうかの判断と、個々の取引で本人確認・記録が必要かどうかの判断は別です。

ここを分けて理解しておくと、少額のせどりを始める場合でも判断を誤りにくくなります。

フリマアプリなどから仕入れるなら「許可後の取引方法」まで確認する

自分のせどりに古物商許可が必要だと分かったら、それで準備がすべて終わるわけではありません。

せどりでは、どこから仕入れるかも重要です。

特にフリマアプリやインターネットオークションなどを仕入れ先として利用する予定なら、

「古物商許可を取得できるか」だけでなく、「その方法で必要な確認をしながら仕入れられるか」

まで考えておく必要があります。

フリマアプリで買えることと、古物商として適切に仕入れられることは別

古物を買い受ける取引で相手方確認が必要な場合、古物商は売主の、

  • 住所
  • 氏名
  • 職業
  • 年齢

を確認します。

そのため、

フリマアプリ上で購入ボタンを押せる

ことと、

古物商として必要な確認を行いながら仕入れられる

ことは、同じ意味ではありません。

インターネットオークションやフリマアプリを利用していることだけを理由に、古物商自身に必要な相手方確認が自動的に免除されるわけではありません。

特に非対面取引では、法令に沿った方法で本人確認を行う必要があります。

警視庁も、運転免許証のコピーを送ってもらうだけでは十分な確認方法にはならないと案内しています。

したがって、フリマアプリを仕入れ先として考えている場合は、

「商品を購入できるか」ではなく、「必要な相手方確認を、その取引方法で実施できるか」

まで確認することが重要です。

なお、特定のフリマアプリで「本人確認済み」と表示されているからといって、そのことだけで古物商自身に必要な法定確認を満たすと一律に判断することはできません。

利用予定のサービスの仕組みと、自分に求められる確認方法は分けて考えてください。

ネット販売では、許可取得後のルールも確認する

インターネットを利用して古物を取引する場合には、許可情報の表示など、古物商として対応しなければならない事項があります。

また、取引内容によっては帳簿等への記録も必要です。

つまり、せどりを始めるときは、

「許可を取得すること」だけではなく、「許可取得後、その仕入れ方・売り方で運営できるか」

まで考えることが大切です。

この記事では、こうした義務の詳細までは広げません。

古物商としての制度全体や、許可取得後の基本的なルールを詳しく確認したい方は、「古物商許可」の解説記事をご確認ください。

古物商許可が必要だと分かったら、申請準備へ進む

自分の予定するせどりについて古物商許可が必要だと整理できたら、次は申請準備です。

ここで注意したいのは、申請書類を提出しただけで、許可が必要な古物営業を始められるわけではないことです。

許可が必要な取引を予定しているのであれば、許可を受けるまでの期間も含めて、仕入れや販売の開始時期を考える必要があります。

具体的な、

  • 申請方法
  • 必要書類
  • 申請先
  • 営業所や管理者
  • 費用
  • 申請から許可までの流れ

については、既存の**「古物商許可の取り方」の解説記事**で確認してください。

今回の記事で「自分には許可が必要そうだ」と分かった人は、そのまま申請準備へ進めるよう、取得手続きの記事へつなげるのが最短です。

自分に古物商許可が必要か迷ったら、6つの項目を整理する

ここまで読んでも、

「自分の仕入れ方だと、結局どちらになるのだろう」

と判断が残る場合があります。

そのときは、制度用語をさらに検索し続けるよりも、まず自分の取引予定を具体的に整理する方が確認しやすくなります。

確認すること整理しておきたい内容
何を売るのか扱う商品、自用品の処分なのか販売商品の仕入れなのか
誰から仕入れるのか店舗、個人、リユース店、フリマアプリなど
商品の取引経緯どのような目的で購入・取引されてきた物なのか
自分が買う目的自分で使うためか、販売するためか
継続性一度だけの処分か、継続して仕入れ・販売する予定か
仕入れ・販売方法対面か非対面か、フリマアプリやネット販売を利用するか

この6点を整理しておけば、自分でも判断材料を確認しやすくなります。

また、管轄警察署や専門家へ確認するときにも、

「せどりをしたいのですが、許可は必要ですか?」

とだけ尋ねるより、

「この商品を、このような相手から、転売目的で継続的に仕入れ、この方法で販売する予定です」

と具体的に伝えられるため、自分のケースについて確認しやすくなります。

古物商許可の記事を何本読んでも判断できないときは、情報不足ではなく、自分の取引条件がまだ整理されていないこともあります。

まずは自分の予定を言葉にしてみてください。

よくある質問

すでにせどりを始めてしまった場合はどうすればよいですか?

すでに商品を仕入れたり、出品・販売したりした後で古物商許可について知った場合は、一般論だけで「問題ない」「違反になる」と判断しないでください。

まず、

  • いつ取引したか
  • 何を仕入れたか
  • 誰から仕入れたか
  • 何の目的で仕入れたか
  • どのように出品・販売したか
  • 現在も継続しているか

を整理します。

申請中であることだけで、許可が必要な古物営業を始められるわけではありません。

一方で、過去に行った個々の取引がどのように扱われるかは、具体的な事実関係によって確認が必要です。

「まだ売れていないから大丈夫」「後から許可を取れば過去の取引も問題なくなる」と自己判断せず、実際の取引内容を整理したうえで、管轄警察署や専門家へ個別に確認してください。

まとめ|「せどり」という言葉ではなく、自分の取引内容で判断する

せどりに古物商許可が必要かを考えるときは、

「中古だから必要」
「新品だから不要」
「副業だから不要」

と、一つの条件だけで判断しないことが大切です。

自分で使っていた物や、自分で使用するために購入した未使用品を売却するだけの場合と、古物を転売目的で仕入れて営業として販売する場合では、扱いが異なります。

また、「新品」「未使用」という表示や、少額取引であることだけでも結論は決まりません。

まず確認したいのは、

何を、誰から、どのような経緯で仕入れ、自分は何の目的で、どのように販売するのか。

ここまで整理できれば、自分で確認できる部分と、個別に確認した方がよい部分を切り分けやすくなります。

許可が必要だと分かった方で、申請を自分で進める場合は、「古物商許可の取り方」の解説記事を参考に準備を進めてください。

一方、

  • 自分で申請準備を進める時間を取りにくい
  • 警察署への申請まで含めて手続きを任せたい
  • 一から申請手続きを進める負担を減らしたい

という場合は、古物商許可の申請代行を利用する方法もあります。

手続きを任せたい方は、下記のサービス案内をご確認ください。