【結論】古物商の「URL届出」とは?
URL届出とは、インターネットで古物取引を行う際に義務付けられた手続きです。
単なるサイト登録ではなく、消費者に「正規の事業者」であることを証明する信頼の証であり、無届けの場合は処罰の対象となります。

古物商許可実績2000件の行政書士の小野馨です。
今回は、ネット販売を始める古物商が必ずぶつかる壁、「URL届出」と「疎明資料(そめいしりょう)の集め方」について徹底解説します。
「Amazonで中古販売を始めたいけど、どの画面を印刷すればいいの?」
「eBayの英語ページをそのまま警察に出しても大丈夫?」
ネット古物商の相談で最も多いのが、この「URL使用権原疎明資料(プロバイダ等の資料)」に関する悩みです。
警察署の窓口は甘くありません。
単にお店のトップページを印刷して持っていくだけでは、「これではあなたが管理者だと証明できません」と、無慈悲に突き返されてしまいます。
この記事では、行政書士として数多くのネット古物商をサポートしてきた経験から、Amazon、eBay、BASE、SNSなど、プラットフォーム別の「一発で受理される資料の作り方」を画像付き(図解)で伝授します。
二度手間、三度手間を防ぎ、最短でネット販売をスタートさせるための「正解」を持ち帰ってください。
⚠️ 注意:URLの届出期限は「開設から14日以内」です。遅れると始末書の提出を求められる可能性があるため、サイトを作ったらすぐに手続きの準備を始めましょう。
この記事でわかる4つのポイント
- ✅ Amazon・メルカリ・SNS…届出が必要なサイトの境界線
- ✅ 【図解】警察が納得する「管理画面スクショ」の撮り方
- ✅ eBay輸出に必須!英語ページの翻訳ルールと提出箇所
- ✅ 手続きは「変更届」で無料!書き方と提出のタイミング
ネット販売するなら必須!「URL届出」が必要なサイト・不要なサイト
古物営業法では、ホームページを利用して古物の取引を行う場合、そのURLを届け出る義務があります。
しかし、インターネット上には多種多様なプラットフォームが存在し、「どこからが届出対象なのか」の判断に迷うことが多々あります。
まずは、法的な基準とプラットフォームごとの具体的な判定をクリアにしていきましょう。
自社サイト・モール(Amazon/楽天)・フリマアプリ(メルカリShops)の判定基準
まず大前提として、古物営業法で届出が必要とされる「ホームページ利用取引」とは、以下の条件を満たすものを指します。
「インターネット等の通信回線を通じて、古物の取り引きの申し込みを、相手方と対面することなく受ける場合」
つまり、ネット上に「自分のお店(売り場)」を持ち、そこで不特定多数の人から注文を受けるシステムを使っている場合は、原則として全て届出対象です。
プラットフォーム別に詳しく見ていきましょう。
1.独自ドメインサイト・ASPカート(BASE / Stores / Shopify等)⇒【絶対必要】
これは最も分かりやすいケースです。
自分でサーバーを借りたり、BASEなどのカートシステムを使って開設したオンラインショップは、完全に「非対面取引を行うための店舗」です。
トップページのURLを確実に届け出る必要があります。
ここを怠ると、無届け営業として最も摘発されやすい部分ですので注意してください。
2.ショッピングモール(Amazon / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング)⇒【必要】
Amazonなどのモールに出店する場合、「自分のサイトではないから不要」と勘違いする方がいます。
しかし、モール内にはあなた専用の「ストアフロント(店舗ページ)」が存在します。
(例:www.amazon.co.jp/shops/〇〇〇〇)
消費者はそのページを見て「この出品者から買おう」と判断するため、このストアフロントのURLを「営業所」とみなして届け出る必要があります。
大口出品、小口出品に関わらず、固定のURLが付与される場合は届出が必須です。
3.ネットオークション(ヤフオク!)⇒【必要】
ヤフオク!も古物商の主戦場ですが、ここにも届出が必要です。
個別の商品ページURLではなく、「出品者のプロフィールページ(出品リスト)」のURLを届け出ます。
ストアアカウントはもちろん、個人アカウントであっても、継続的に出品を行うのであれば、そのアカウントページ自体が「店舗」の役割を果たすためです。
4.フリマアプリ(メルカリ / ラクマ / Yahoo!フリマ)⇒【要注意】
ここが最も判断が分かれるポイントです。
- メルカリShops(ショップアカウント):【必要】これはビジネス利用を前提とした機能であり、運営側からも固定のショップURLが提供されます。特定商取引法の表記も求められるため、間違いなく届出対象です。
- 通常のメルカリ(個人アカウント):【原則不要だが例外あり】通常の個人アカウントでの出品は、システム上「単発の取引の集合体」とみなされ、固定の店舗URLという概念が希薄です。そのため、多くの警察署では「通常アカウントのメルカリは届出不要(受理しない)」という運用がなされています。
しかし、これには例外があります。
プロフィールページに「古物商許可番号」を記載し、数百点の商品を常時出品しているような「実質的な業者」の場合、警察署によっては「プロフィールページのURL(user/profile/〇〇)」を届け出るよう指導するケースが増えています。
「フリマだから要らない」と自己判断せず、大量に出品する予定があるなら、管轄の警察署に「メルカリの個人アカウントで本格的に運用するのですが、届出は必要ですか?」と確認を取るのが、プロとしてのアドバイスです。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「届出不要」と言われた場合でも、私は必ず「警察署の担当者名と日時」をメモに残すよう指導しています。
後になって別の担当者から「なんでメルカリの届出をしていないんだ!」と指摘された際に、「〇月〇日に担当の△△様から不要との指示を頂きました」と答えることができれば、始末書などの処分を回避できるからです。
警察行政は担当者によって解釈が異なることがあるため、自己防衛の記録は必須です。
【SNSのグレーゾーン】InstagramやX(旧Twitter)での販売は届出が必要か?
近年、若手起業家を中心に急増しているのが、InstagramやX(旧Twitter)、YouTube、TikTokなどのSNSを活用した古物販売です。
これらは本来、コミュニケーションツールですが、ビジネス利用する場合は「古物営業の場」になり得ます。
その境界線は、「どこで取引の申し込み(契約)が発生しているか」にあります。
1.SNSを「広告・集客」としてのみ利用する場合 ⇒【不要】
例えば、Instagramに商品の綺麗な写真をアップし、キャプション(本文)に「購入はプロフィールのリンク(BASEのURL)からお願いします」と誘導しているケース。
この場合、お客様が実際に「これをください(購入申込み)」という意思表示をする場所は、リンク先のBASE(ネットショップ)です。
Instagramはあくまで「カタログ」や「看板」の役割しか果たしていません。
取引機能を持たないため、このInstagramアカウントのURLは届出不要です(もちろん、誘導先のBASEのURL届出は必須です)。
2.SNSの「DM(ダイレクトメッセージ)」で注文を受ける場合 ⇒【必要】
「欲しい方はDMください」「振込先をDMで送ります」という形式で販売しているケース。
これは、SNSのメッセージ機能を使って「売買契約」を締結しています。
この瞬間、あなたのSNSアカウントページは「店舗」となり、古物営業法上の「ホームページ利用取引」に該当します。
したがって、そのSNSアカウントのトップページURL(例:instagram.com/ユーザーID)を警察に届け出る必要があります。
最近流行りの「インスタライブ」で商品を紹介し、購入希望者にDMを送らせる「ライブコマース」も同様に届出が必要です。
3.警察署による対応のバラつき(現場のリアル)
しかし、ここにも実務上のハードルがあります。
真面目なあなたが「インスタでDM販売をするので届け出ます」と警察署に行っても、担当官によっては「SNSは受理できません」と断られることがあるのです。
理由は主に2つです。
- URLの恒久性への懸念:SNSはID(ユーザーネーム)を自由に変更できるため、URLが頻繁に変わる可能性があります。警察としては、コロコロ変わるURLを管理しきれないという事情があります。
- 特定商取引法の表示が困難:本来、ネット販売では住所氏名等を公開する義務がありますが、SNSのプロフィール欄では文字数制限などで十分な表示ができないことが多く、「きちんとした売り場」として認めない傾向があります。
4.行政書士が教える最適解
では、どうすれば良いのでしょうか。
最も安全な策は、「とりあえず届出書を書いて持っていく」ことです。
もし窓口で「SNSは不要です」と言われたら、その旨を記録して持ち帰ればOKです。
一番のリスクは、「どうせ要らないだろう」と勝手に判断して届出をせず、後からサイバーパトロールなどで「無届けのインスタ販売業者」としてマークされることです。
特に、高額なブランド品や時計などをSNSで扱う場合は、警察の監視も厳しくなります。
「私は隠れて商売をするつもりはありません」という意思を示すためにも、SNSのアカウントURLを記載した変更届を提出し、警察の判断を仰ぐのが、コンプライアンスを重視する経営者の姿勢です。
📌 この章のポイント
- 自社サイト・Amazon等のモール・ヤフオクは、例外なくURL届出が必須。
- メルカリ(個人)は原則不要だが、大量出品の場合は「業者」とみなされ届出が必要になることも。
- SNSは「DMで注文を受ける」なら届出対象。警察に「不要」と言われても、一度は相談に行くのが安全策。
最大の難関「URL使用権原疎明資料」の正しい集め方【プラットフォーム別】
【読者の心の壁】: 「『プロバイダ等からの疎明資料』って何? AmazonやeBayはそんな書類を発行してくれないし、パソコンの画面を印刷するだけで本当に警察は受理してくれるの?」
古物商許可申請や変更届において、最も多くの人が頭を悩ませるのが、この「URLの使用権原を疎明(そめい)する資料」です。
法律用語で難しく聞こえますが、要するに「このURL(ホームページ)は、間違いなく申請者(あなた)が管理・使用しているものです」ということを証明できる「添付書類」のことです。
警察署が確認したいポイントは、非常にシンプルです。
提出された書類(画面のコピーなど)に、以下の3点がセットで記載されているかどうかです。
- URL( http://〜 から始まるアドレス)
- 氏名(申請者本人の名前、または法人名)
- 住所(申請者の住所、または法人の所在地)
この3点が「一枚の紙」に入っていればベストですが、プラットフォームの仕様上、どうしても分かれてしまうことがあります。
その場合は、複数の画面を組み合わせて提出します。
ここでは、相談が多い3つのパターンについて、警察署で受理される「鉄板の資料作成術」を伝授します。
【自社ドメイン】「Whois情報」の注意点と、プライバシー保護設定の解除
独自ドメイン(例:my-shop.com)を取得して自社サイトを運営する場合、最も確実な疎明資料は「Whois(フーイズ)情報」の検索結果です。
これは、インターネット上のドメイン登録者情報を管理するデータベースです。
1.Whois情報の出し方
「お名前.com」や「JPRS」などのWhois検索サービスにアクセスし、あなたのドメイン名を入力して検索します。
表示された画面(登録者情報)をプリントアウトし、添付書類として提出します。
ここに、申請者(あなた)の氏名や住所、電話番号が正しく表示されていれば、何の問題もなく受理されます。
2.【最重要】プライバシー保護(代理公開)の罠
しかし、ここで多くの人が陥るミスがあります。
ドメイン取得時に「Whois情報公開代行(プライバシー保護設定)」をONにしている場合です。
この設定がされていると、登録者名(Registrant Name)が「Onamae.com」や「GMO」などの代行業者名になってしまいます。
このままの状態でコピーを取って警察署に持っていくと、担当官からこう指摘されます。
「登録者が代行業者になっていますね。あなたの名前がどこにもないので、あなたがこのドメインの管理者(所有者)だと確認できません。これでは受理できません」
3.対処法:一時解除と再設定
この問題を解決するには、ドメイン管理画面にログインし、一時的に「公開代行設定」を解除(OFF)にする必要があります。
解除すると、Whois情報が数分〜数時間で本来の登録情報(あなたの個人情報)に書き換わります。
そのタイミングを見計らって検索・印刷し、資料として確保してください。
提出用の書類さえ確保できれば、すぐに設定を元に戻して(ONにして)構いません。
この「一時解除」の手間を惜しむと、警察署と自宅を往復することになりますので、十分に注意してください。
【国内モール】Amazon・BASE・Storesは「店名+管理者名」が映るダッシュボードを狙え
Amazonや楽天市場、BASE、Storesなどのプラットフォーム(モール)を利用する場合、ドメインの所有者は運営会社(Amazon等)であるため、Whois情報は使えません。
その代わり、あなたがそのストアの管理者であることを示すために、「ログイン後の管理画面」と「公開されている店舗ページ」のスクリーンショットを組み合わせて証明します。
1.Amazon(セラーセントラル)の場合
Amazonは特に構造が複雑ですが、以下の2枚をセットにすることで受理されます。
- ① ストアフロント(公開ページ):あなたのショップのトップページ(URLが amazon.co.jp/shops/〜 となっている画面)を開き、URLバーが見える状態で印刷します。ここには「ストア名」が表示されています。
- ② 出品用アカウント情報(管理画面):セラーセントラルにログインし、「設定」→「出品用アカウント情報」のページを開きます。この画面には、「ストア名」と「正式名称(申請者の氏名または法人名)」、「会社住所」が一括で表示されています。
この画面をURLバーを含めて印刷します。
この2枚を突き合わせることで、「公開ページのストア」=「管理画面のストア」=「申請者本人」という繋がりが証明され、該当するURLの使用権原が認められます。
2.BASE / Storesの場合
これらのASPカートの場合も同様です。
- ① ショップページ(公開):トップページを印刷します。
- ② 特定商取引法に基づく表記(公開):ショップ内にある「特商法ページ」を印刷します。ここには、法律上の義務として事業者の氏名と住所が必ず記載されています。
これだけで「このURLの運営者は申請者本人である」と証明できるため、管理画面のコピーが不要なケースも多いです。
ただし、念のために管理画面(ショップ設定画面など、自分しか見られないページ)も印刷して持参すると、より確実です。
いずれの場合も、ブラウザのヘッダーやフッターに印刷される「URL」や「日付」が切れないように設定して印刷することがポイントです。
【海外輸出】eBayのURLはどれ?「User ID」と「Store URL」の使い分けと翻訳の要否
越境EC(輸出ビジネス)として人気のeBayですが、海外サイトであるがゆえに、日本の警察署では説明に苦労することがあります。
「英語だから読めない」と却下されないよう、事前の準備が重要です。
1.届け出るべきURLの特定
eBayには2種類のURLが存在します。あなたの契約状況に合わせて選んでください。
- ストア契約なし(個人出品):ユーザープロフィールページのURLを使用します。https://www.ebay.com/usr/あなたのユーザーID
- ストア契約あり(eBay Store):ストアトップページのURLを使用します。https://www.ebay.com/str/ストア名
2.最強の疎明資料「My eBay」
eBayの使用権原証明には、以下の画面が最も有効です。
「My eBay」→「Account」→「Personal Information」(またはBusiness Info)
この設定画面には、「User ID」、「Owner Name(氏名)」、「Registered Address(住所)」、「Email」などが一覧で表示されています。
この画面を1枚印刷すれば、あなたがこのアカウントの正当な持ち主であることは一目瞭然です。
3.翻訳文(注釈)の追加
画面上の項目名はすべて英語(User ID, Name, Address等)です。
担当官によっては「日本語訳を付けてください」と指示されることがあります。
翻訳といっても、専門家に依頼する必要はありません。
印刷した紙の余白に、赤ペン等で手書きの注釈を入れるだけで十分です。
- URLバーの横 ➡ 「該当URL」
- User IDの横 ➡ 「ユーザーID」
- Owner Nameの横 ➡ 「登録者氏名(申請者と同一)」
- Registered Addressの横 ➡ 「登録住所」
このように、「どこに何が書いてあるか」が担当官に伝わるように工夫してください。
「英語だから分かりません」と突き返されるリスクを、このひと手間で回避できます。
📷 画像挿入指示
推奨画像: eBayの「Personal Information」画面のスクリーンショット例。英語の項目の横に、赤字で「氏名」「住所」などの日本語注釈が入っているイメージ。
生成用プロンプト: Close-up of a printed document showing an eBay "Personal Information" settings page. Red handwritten Japanese notes (annotations) are added next to English terms like "User ID" and "Owner Name", explaining them for a Japanese police application.
Alt属性: eBay URL届出 疎明資料 英語 翻訳 書き方
📌 この章のポイント
- 自社ドメインのWhois情報は、「代理公開」を一時解除して本人の名前を表示させる。
- Amazon等は、「公開ページ」と「管理画面」の合わせ技で、URLと氏名を紐付ける。
- eBayの英語画面には、手書きで「氏名」「住所」などの日本語注釈を入れるとスムーズ。
手続きは「変更届」でOK!警察署へ行く前の準備リスト
【読者の心の壁】: 「URLの追加って、また19,000円払って許可を取り直すの? もし期限を過ぎていたら怒られる? 手続きが面倒そうで腰が重い…」
URL(ホームページ)に関する手続きは、新規の許可申請とは異なり、比較的ライトな「変更届出(へんこうとどけで)」という扱いになります。
しかし、簡単だからといって侮ってはいけません。
法律で定められた厳格なルールがあり、これを守らないと「届出義務違反」として処罰の対象になるリスクがあります。
ここでは、警察署へ行く前に必ずチェックすべき期限や費用、そして万が一遅れてしまった場合の対処法について解説します。
提出期限は「開設から14日以内」。手数料は無料だが、遅れると「始末書」が必要?
まず、最も重要な「提出期限」と「費用」について整理します。
1.期限は「開設(オープン)してから14日以内」
古物営業法では、営業内容に変更があった場合(URLの追加もこれに該当します)、変更があった日から14日以内に管轄の警察署へ届け出なければならないと定めています。
ここで注意が必要なのは、「サイトを作る前(開設前)」には届け出られないという点です。
警察署では、提出されたURLに実際にアクセスし、「本当に古物を取り扱うサイトか」「特定商取引法の表記はあるか」を目視で確認します。
そのため、サイトが「工事中」や「パスワード制限」の状態では受理されません。
AmazonやBASEでストアを公開し、誰でも見られる状態にしてから、大急ぎで(14日以内に)警察へ行く必要があります。
2.手数料は「無料」
新規許可の時には19,000円の証紙代がかかりましたが、変更届出には手数料はかかりません。
0円で手続きが可能です。
「お金がかかるなら後回しにしよう」と考える必要はありませんので、すぐに動いてください。
3.期限を過ぎてしまった場合(遅延理由書の提出)
「Amazonでの販売を始めてから、もう半年も経ってしまった…」
このようなケースも実務ではよくあります。
期限を過ぎているからといって、届出を諦めたり隠したりするのは最悪の手です。
遅れても必ず受理はされますが、担当官から「遅延理由書(始末書)」の提出を求められることが一般的です。
遅延理由書とは、決まった様式はありませんが、A4用紙に以下の内容を記載し、本人の署名・捺印をしたものです。
「なぜ遅れたのか(例:法令の認識不足により、URLの届出が必要であることを失念しておりました)」
「反省と今後の対策(例:今後は法令を遵守し、速やかに手続きを行います)」
これを提出することで、基本的には厳重注意で済み、直ちに営業停止などの重い処分が下されることは稀です。
一番のリスクは、「怒られるのが怖い」と放置し、サイバーパトロールや顧客とのトラブルで発覚することです。
遅れたとしても、自ら申し出れば情状酌量の余地があります。
正直に「忘れていました」と申告し、正規の状態に戻すことが、ビジネスを守るための最善策です。
💡 行政書士の現場メモ(始末書の書き方)
警察署によっては「始末書」という言葉を使わず「顛末書(てんまつしょ)」や「理由書」と呼ぶこともあります。
ネット上のテンプレートをそのまま使うのではなく、自分の言葉で「いつサイトを開設し、いつ気付いたか」を時系列で正直に書くことが重要です。
嘘をついても、サイトの開設日はドメイン情報や初出品日を見ればすぐにバレます。警察相手に嘘は通用しません。
届出書の書き方図解:URLのアルファベットは「1マス1文字」で正確に
提出する書類は、警察署のホームページからダウンロードできる「変更届出書(別記様式第6号その3)」です。
この書類は、非常にアナログな形式(マス目)になっており、書き方に独特の作法があります。
1.「電気通信回線に接続して…」の欄に記入
届出書の項目の中に、やたらと長い名称の欄があります。
正式名称は「電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供する古物の取引を主として行うためのウェブサイトのURL」です。
この欄の「変更後」の部分に、あなたのサイトURLを記入します。
2.アルファベットは「1マス1文字」の鉄則
申請書のマス目には、URLを1文字ずつ丁寧に記入します。
ここで多くの人が迷うのが記号の扱いです。
- 「.(ドット)」
- 「-(ハイフン)」
- 「/(スラッシュ)」
- 「_(アンダーバー)」
これらもすべて「1文字」としてカウントし、独立した1マスを使います。
例えば amazon.co.jp なら、[ a ] [ m ] [ a ] [ z ] [ o ] [ n ] [ . ] [ c ] [ o ] ... となります。
詰めて書いたり、一つのマスに2文字入れたりすると、書き直し(訂正印が必要)になります。
3.フリガナの重要性
担当官がシステムに入力する際、アルファベットの「l(エル)」と数字の「1(イチ)」、「o(オー)」と「0(ゼロ)」、「-(ハイフン)」と「_(アンダーバー)」は非常に判別しにくいものです。
そのため、マス目の上部にカタカナでフリガナを振るよう指導されることが多くあります。
(例:ドット、ジェーピー、スラッシュ、ショップス…など)
必須ではない署もありますが、あらかじめ書いておくか、鉛筆書きでメモしておくと、窓口での確認がスムーズに進みます。
4.その他の必要書類
届出書(変更届)と、先ほどの章で作成した「URL使用権原疎明資料」をホッチキスで留め、副本(自分の控え用)と合わせて2部作成します。
管轄の警察署(生活安全課 防犯係)へ持参し、「古物商のURL変更届です」と伝えれば、担当官が内容を確認し、問題なければ数分〜十数分で受理されます。
その際、必ず副本に「受理印」を押してもらい、大切に保管してください。
これが、あなたが適法にネット販売を行っていることの証明になります。
📷 画像挿入指示
推奨画像: 変更届出書(別記様式第6号その3)の記入例。URLの記入欄に1マス1文字でアルファベットが書かれ、上部にフリガナが振ってある部分を拡大したもの。
生成用プロンプト: Close-up illustration of a Japanese police form "Change Notification Form No. 6 Part 3". The focus is on the URL entry field, showing alphanumeric characters written one per box, with small Katakana pronunciation guides (furigana) written above each character.
Alt属性: 古物商 変更届出書 書き方 URL 記入例
📌 この章のポイント
- 届出は「サイト開設後14日以内」が絶対期限。開設前には受理されない。
- 手数料は無料。遅れた場合は正直に申告し、「遅延理由書」を提出すれば受理される。
- 届出書のURL欄は「1マス1文字」で記号も区切る。フリガナを振ると親切。
まとめ:URLは「信頼の証」。トップページに許可番号を掲載しよう
ここまで、プラットフォームごとの資料作成法や、変更届の手続きについて解説してきました。
最後に、なぜ警察はこれほどまでにURLの届出を厳しく求めるのか、その理由をお話しします。
それは、「偽サイト(詐欺サイト)との区別」のためです。
あなたが警察署にURLを届け出ると、各都道府県公安委員会のホームページにある「古物商URL一覧」というデータベースに、あなたの氏名(または法人名)とURLが掲載されます。
これによって、消費者は「このサイトは、公安委員会の許可を受けた正規の業者が運営している」と公的に確認できるようになります。
つまり、URL届出は単なる事務義務ではなく、あなたのショップが詐欺ではないことを証明する「信頼の証(ステータス)」なのです。
【忘れてはいけない「表示義務」】
また、URLを届け出たからといって安心しないでください。
古物営業法第12条第2項により、古物商には「ホームページへの許可番号等の表示義務」が課されています。
あなたのAmazonストア、BASEショップ、eBayのプロフィールページ等の「見やすい場所(通常はトップページ)」に、以下の3点を必ず記載しなければなりません。
- 氏名 または 名称(許可証に記載されている名前)
- 公安委員会名(例:東京都公安委員会)
- 許可証番号(例:第301234567890号)
これを怠ると、たとえURLを届け出ていても、10万円以下の罰金等の処罰対象となります。
「届出」と「表示」はセットです。
面倒な手続きを乗り越えたその先には、堂々とビジネスができる「安心」が待っています。
法的な土台を盤石にして、世界中のお客様との取引を広げていってください。
【面倒なスクショも代行】ネット販売の届出、丸投げしませんか?
「eBayのどの画面を出せばいいのか、英語でよく分からない…」
「法人で申請したいけど、ドメインが個人名義で困っている…」
「警察署に行く時間がないから、郵送で手続きを済ませたい」
そんなネット古物商の皆様を、行政書士が強力にサポートします。
当事務所では、複雑なURL疎明資料の作成(スクリーンショットの取得・翻訳・注釈)から、警察署への変更届提出までを完全代行いたします。
あなたはIDを共有して待つだけ。最短3日で届出を完了させます。
※全国対応可能。
※遅延理由書の作成サポートも行っています。

