【記入例付】古物商の略歴書・誓約書の書き方マニュアル|空白期間や無職はどう書く?

【結論】古物商許可の略歴書・誓約書は「嘘」と「空白」が最大の敵です。

警察署での審査において、あなたの人間性をチェックする最重要書類がこの2つです。

特に略歴書における「空白期間(無職の時期)」を隠そうとしたり、誓約書の選択を間違えたりすると、窓口で受理されず、出直しを命じられることになります。

行政書士 小野
こんにちは! 会社設立ナビゲーターの行政書士の小野馨です。 今回は、古物商許可申請の書類作成で最も質問が多く、かつミスが多発する「略歴書」と「誓約書」の完璧な書き方を伝授します。

「たかが履歴書でしょ? 就職活動の時のをコピーすればいい?」

もしそう思っているなら、今すぐその考えを捨ててください。

古物商許可申請で提出する「略歴書(りゃくれきしょ)」は、就職活動のPRツールではありません。

あなたが過去5年間に何をしていたか、そして欠格事由(前科や破産など)に該当しない人物かを警察が確認するための「捜査資料」に近い性質を持っています。

そのため、一般的なJIS規格の履歴書とはフォーマットも書くべき内容も全く異なります。

また、「誓約書(せいやくしょ)」についても、「個人用」「管理者用」「役員用」と種類が分かれており、自分はどれを何枚出せばいいのか迷う方が続出しています。

この記事では、行政書士として数多くの申請を通してきた経験から、「無職期間の上手な書き方」「派遣社員・アルバイトの正しい表記法」など、ネットの雛形には載っていない実務レベルのノウハウを画像付きで徹底解説します。

⚠️ 警告:見栄を張って経歴を偽ったり、賞罰を隠したりすることは絶対にやめてください。虚偽記載が発覚した場合、許可が下りないだけでなく、公文書偽造等の罪に問われるリスクすらあります。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 「過去5年」の職歴に1ヶ月の空白も作ってはいけない理由
  • ✅ 無職、求職中、家事手伝い…警察に怪しまれない書き方の正解
  • ✅ アルバイト・派遣社員は「勤務先」ではなく「雇用元」を書く?
  • ✅ 誓約書はどれが必要?個人・法人・管理者の正しい組み合わせ

【略歴書】警察は見ている!過去5年分の「空白」を作らない書き方の鉄則

古物商許可申請の際に提出する「略歴書(りゃくれきしょ)」は、市販の履歴書とは全く別物です。

市販の履歴書が「自分を良く見せるためのプレゼン資料」だとすれば、警察に提出する略歴書は「欠格事由に該当しないことを証明する証拠書類」です。

警察署の担当官が略歴書を見るポイントは、自己PRでも志望動機でもありません。

「過去5年間の足取りが途切れていないか」

ただその一点に尽きます。

もし、年月日のつながりに矛盾があったり、長期間の空白があったりすると、

「この期間、刑務所に入っていたのでは?」

「海外で怪しいビジネスをしていたのでは?」

という疑いを持たれます。

ここでは、警察審査を一発でクリアするための「隙のない書き方」を解説します。

なぜ「5年以上前」の情報は不要なのか?最終学歴から書くべき?

略歴書の記入用紙(都道府県警察のHPからダウンロード可能)を見ると、多くの場合「過去5年間の職歴を記載すること」という注釈があります。

なぜ「5年」なのでしょうか? これには明確な法的根拠があります。

注意ポイント

古物営業法第4条(許可の基準)には、「禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して5年を経過しない者」は許可を受けられない、と規定されています。

つまり、警察にとって重要なのは、あなたが生まれてから現在までの全人生ではなく、「直近5年間に刑務所に入っていないか(=欠格事由に該当しないか)」という点なのです。

したがって、原則として「申請日から逆算して5年前の日付」から書き始めれば、書類としては完璧に成立します。

参考

例えば、申請日が令和8年(2026年)4月1日なら、令和3年(2021年)4月1日以降の職歴があれば十分です。

よく「最終学歴から書かないと失礼にあたるのでは?」と心配される方がいますが、警察への申請書類にビジネスマナーは不要です。

むしろ、20年も前の学歴から書くと行が足りなくなり、別紙を用意する手間が増えるだけです。

ただし、5年前の時点で学生だった場合や、新卒で就職して間もない場合は、職業の変遷を分かりやすくするために最終学歴から書いても構いません。

重要なのは「情報の多さ」ではなく、「直近5年間の情報の正確さ」です。

なお、日付は西暦(2026年)ではなく、和暦(令和8年)で統一して書くのが、公文書作成の暗黙のルールですので注意しましょう。

最大の難所!「無職期間(ニート・求職中)」の上手な埋め方

略歴書作成で最もペンが止まるのが、退職してから次の就職までの「ブランク(離職期間)」の書き方です。

一般的な就活の履歴書であれば、退職年月を書いた後、次の入社年月まで行を空けるのが普通ですが、古物商の略歴書でこれをやると「空白」とみなされます。

警察は「空白」を嫌います。

参考

例えば、A社を退職してからB社に入社するまでに6ヶ月の期間があった場合、担当官は必ず「この半年間、何をしていましたか?」と質問します。

ここでしどろもどろになると、犯罪歴隠しを疑われます。

したがって、無職の期間であっても、その期間の「状態」をあえて記載して行を埋めるのが、プロのテクニックです。

具体的には、以下のような表現を使って「空白」を埋めます。

  • 求職活動中だった場合:「〇〇株式会社 退職」の次の行に、「以後、求職活動に従事」または「以後、現在に至るまで求職活動中」と記載します。単に「無職」と書くよりも、社会復帰の意思を持って生活していたことが伝わります。
  • 親の介護や家事をしていた場合:「以後、家事手伝いに従事」と記載します。これは、実家暮らしで定職に就いていなかった期間の説明として、最も無難で通りやすい表現です。
  • 開業準備をしていた場合:「以後、古物商開業準備に従事」と書きます。直近まで無職だったとしても、この一言があるだけで「計画的に事業を立ち上げようとしている」というポジティブな印象を与えられます。

やってはいけないのは、アルバイトをしていたのに面倒だからと「無職」と書くこと、あるいは逆に、無職だったのに知人の会社にいたことにして嘘を書くことです。

前者は職歴の詐称(過少申告)になり、後者は虚偽記載です。

警察は必要があれば前職に電話確認を入れる権限も持っています。

無職であること自体は欠格事由ではありません。

「無職でした」と正直に、かつ「何をして生活していたか」が分かるように書けば、何の問題もなく受理されます。

古物商 略歴書 空白期間 書き方

【深掘り1】アルバイト・派遣社員の書き方!「派遣元」と「派遣先」どっちを書く?

近年、働き方の多様化により非常に増えている質問が、「派遣社員やアルバイトの場合、どう書けばいいのか?」という問題です。

特に派遣社員の方は、「給料をもらっている派遣会社(派遣元)」を書くべきか、「実際に働いている現場(派遣先)」を書くべきか、非常に迷うところです。

行政書士としての正解は、「派遣元(雇用主)」をメインに書き、カッコ書きで「派遣先」を補足するというスタイルです。

なぜなら、法的な雇用関係(社会保険の加入など)は派遣元にあるからです。

しかし、警察としては「普段どこに居たのか(所在)」も知りたいため、両方を併記するのが最も親切で、ツッコミを受けない書き方になります。

具体的な記入例:

📌 派遣社員の場合

令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇スタッフ(派遣元) 登録

(派遣先:△△商事株式会社にて事務に従事)

このように書けば、雇用関係と勤務実態の両方が一目で分かります。

もし派遣先が頻繁に変わる場合は、「同社より都内各所の建設現場へ派遣」といった書き方でも許容されます。

具体的な記入例:

📌 アルバイト・パートの場合

令和〇年〇月〇日 株式会社〇〇 入社(アルバイト)

正社員以外の場合は、必ずカッコ書きで(アルバイト)(パート)と明記してください。

これを書かないと、正社員として入社したと誤認され、もし短期間で辞めていた場合に「こいつは長続きしない人間だ(=信用度が低い)」という不要な偏見を持たれる可能性があります。

また、複数のアルバイトを掛け持ちしていた場合は、主な勤務先を1つ書くだけで十分な場合が多いですが、厳密さを求める担当官であれば、「同日 株式会社△△ 入社(副業)」と2行使って書くことを求められることもあります。

行が足りなくなる場合は、「主要な生計維持先」を優先して書きましょう。

📌 この章のポイント

  • 略歴書は「直近5年間」の情報があればOK。最終学歴は必須ではない。
  • 退職から就職までの「空白」はNG。「求職活動に従事」などで埋める。
  • 派遣社員は「派遣元(登録)」を書き、派遣先はカッコ書きで補足する。

承知いたしました。 それでは、略歴書と並んで書類不備の温床となりやすい**「誓約書(せいやくしょ)」**について解説します。

「自分の名前を書くだけでしょ?」と侮っていると、枚数不足や種類の取り違えで、窓口で門前払いされることになります。 ここでは、申請パターンごとの**「正しい組み合わせ」**を徹底解剖します。

【誓約書】「個人・役員・管理者」どれを選ぶ?正しい組み合わせと枚数

古物商許可申請における「誓約書」とは、古物営業法第4条(許可の基準)に定められた「欠格事由(過去に犯罪歴がないか、破産していないか等)」に該当しないことを誓う書面です。

内容は難しい法律用語で書かれていますが、要するに「私は、許可を受けられない悪い人ではありません」ということを、警察署長に対して約束する書類です。

この誓約書、実は大きく分けて2種類(法人の場合は3種類)の様式が存在することをご存知でしょうか?

警察署のHPからダウンロードする際、ファイル名が似ていて非常に紛らわしいのですが、ここを間違えると絶対に受理されません。

  • ① 個人用(役員用):申請者本人、または法人の役員が提出するもの。「第4条」について誓約します。
  • ② 管理者用:各営業所の店長(管理者)が提出するもの。「第13条」について誓約します。

「自分一人でやるから1枚でいい」というのは、最大の勘違いです。

以下、パターン別に必要な枚数を解説します。

個人申請なら最低2枚必要!「本人用」と「管理者用」の罠

個人事業主として、あなたが一人で古物商を始める場合。

あなたは「経営者(申請者)」であると同時に、そのお店の責任者である「管理者(店長)」も兼任することになります。

法律上、経営者と管理者は「別の役割」として定義されています。

そのため、たとえ同一人物であっても、「経営者としての誓約書」「管理者としての誓約書」計2枚を提出しなければなりません。

🚫 よくある失敗例

「私は申請者であり管理者でもあるから、1枚の誓約書に『申請者 兼 管理者』と書いて出そう」

👉 不許可(受理拒否)です。

警察署の窓口では、書類の枚数と種類を厳格にチェックします。

たとえ住所も氏名もハンコも全く同じものが2枚並ぶことになっても、様式(誓約する条文)が異なるため、必ず2枚作成してください。

(※一部の県警では、兼任者専用の「統合様式」を用意している稀なケースもありますが、基本的には「2枚出し」が全国標準ルールです。)

法人の場合に必要な枚数は?監査役の分も忘れずに

法人申請の場合、誓約書を集める作業はさらに複雑になります。

ここでのキーワードは「登記簿に載っている役員全員」です。

株式会社の場合、代表取締役だけでなく、平取締役、そして「監査役(かんさやく)」も誓約書の提出対象です。

「監査役は経営に関わらないから不要だろう」という自己判断は通用しません。

監査役も会社法上の役員であり、欠格事由の審査対象となるからです。

【法人申請の必要枚数シミュレーション】

例えば、「社長A(管理者兼任)」「取締役B」「監査役C」の3人体制の会社の場合。

  • 社長A:「役員用」と「管理者用」の2枚
  • 取締役B:「役員用」の1枚
  • 監査役C:「役員用」の1枚

合計で4枚の誓約書が必要になります。

もし営業所が複数あり、別の店舗に「店長D」を置く場合は、さらにDさんの「管理者用」誓約書(と略歴書)が必要になります。

書類作成の実務では、役員が遠方に住んでいる場合などに郵送のやり取りが発生するため、この枚数計算を間違えると、申請スケジュールが1週間以上遅れる原因になります。

事前に登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を取得し、役員欄に載っている全員の名前をリストアップしてから準備を始めるのが鉄則です。

外国人の役員がいる場合の「翻訳文」添付ルール

最近増えているのが、役員の中に外国籍の方がいるケースです。

日本の古物営業法は、国籍に関わらず適用されるため、外国人役員も当然に誓約書を提出する必要があります。

しかし、日本語が読めない外国人に対して、日本語の誓約書にサインさせるだけでは、法的に「内容を理解して誓約した」とは認められません。

そのため、以下の2点セットでの提出が求められます。

  1. 誓約書の原本:日本語の様式に、本人がサイン(アルファベット可)したもの。
  2. 翻訳文(訳文):「上記の内容を母国語で説明し、理解した上で署名しました」という証明となる翻訳文。(※警察署によっては、英語や中国語などの「翻訳版誓約書」の様式を公開しているところもあります。その場合は翻訳版そのものを提出すればOKです。)

また、注意すべきは「署名」です。

日本人の場合は「記名+押印」でも認められるケースが多いですが、ハンコ文化のない外国人の場合は、パスポートと同じ筆跡での「自筆署名(サイン)」が基本となります。

住所欄も、在留カードや住民票の記載通り(アルファベットかカタカナか)に正確に記入する必要があります。

「どうせ読めないだろう」と適当に代筆したりすると、筆跡鑑定レベルでチェックされることはありませんが、窓口で「本人が本当に書きましたか?」と詰められた時にボロが出ますので、必ず本人に書いてもらいましょう。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

誓約書の日付は、「空欄」にしておくのがプロの常識です。

なぜなら、書類に不備があって窓口で受理されなかった場合、日付が入っていると「過去の日付の書類」になってしまい、再提出の際に「書き直してください(日付を二重線で訂正印)」と言われるからです。

警察署の窓口で「今日の日付を入れてください」と言われてから記入するのが、最もスマートで訂正のリスクがない方法です。

📌 この章のポイント

  • 個人事業主は「個人用」と「管理者用」の2枚必須。自分一人でも2枚書く。
  • 法人は「監査役」を含む全役員分が必要。
  • 誓約書の日付は空欄にしておき、警察署の窓口で書くのが安全。

【Q&A】こんな時どうする?「賞罰・住所変更・行不足」の対処法

略歴書を書いていると、「この場合はどう書くのが正解なんだろう?」という疑問が次々と湧いてきます。

しかし、マニアックな事例ほどネットで検索しても答えが出てこず、自己判断で書いて失敗するケースが後を絶ちません。

ここでは、行政書士への相談頻度が高い「3大トラブル」への対処法を回答します。

【深掘り2】「賞罰」欄がない?前科や交通違反(青切符)はどこに書くべきか

市販の履歴書には必ずある「賞罰(しょうばつ)」の欄が、警察署配布の略歴書には存在しないことがほとんどです。

これを見て、「過去の悪いことは書かなくていいのか? それとも備考欄に書かないと隠蔽になるのか?」とパニックになる方がいます。

結論から言えば、「賞罰欄がない様式であれば、あえて自分から書く必要はない」が正解です。

なぜなら、古物商許可申請を受けた警察署は、あなたの自己申告に頼らずとも、警察内部のデータベースを使って正確な犯罪経歴(前科・前歴)を照会できるからです。

略歴書の目的はあくまで「職歴の確認(空白がないか)」であり、犯罪歴の告白の場ではありません。

ただし、以下の点には注意が必要です。

  • 交通違反(青切符・赤切符)の扱い:駐車違反や一時不停止などの「青切符(反則金)」は、行政処分であり前科ではないため、古物商の欠格事由には一切関係ありません。気にする必要すらありません。スピード違反(大幅超過)や酒気帯びなどの「赤切符(罰金刑)」は前科となりますが、古物営業法では「禁錮以上の刑(刑務所行き)」が欠格事由のラインであるため、罰金刑だけであれば許可は下ります。
  • 窃盗・背任・横領などの特定の犯罪:これらの罪で「罰金刑」を受けた場合は、例外的に欠格事由となり、刑の執行から5年間は許可が取れません。この場合、略歴書に書くかどうかの前に、そもそも「誓約書」にサインができません(サインすれば虚偽申請になります)。
  • 面接で聞かれたら正直に:略歴書に書く必要はありませんが、申請時の面接で「過去に警察のお世話になったことは?」と聞かれたら、隠さずに答えてください。隠すと「嘘をつくような人物は不適格」と判断されるリスクがあります。

つまり、略歴書にわざわざ「令和〇年〇月 道路交通法違反(速度超過)」などと書いて、藪蛇(やぶへび)をつつく必要はありません。

警察はすべてお見通しであるという前提で、聞かれたことだけに答えるスタンスで大丈夫です。

転職回数が多すぎて枠に書ききれない時の裏ワザ

「過去5年間で、派遣やアルバイトを20社以上転々としていて、用紙の行数が全く足りない…」

このような場合、面倒だからといって数社を間引いて書くのはNGです。

社会保険の記録などから整合性が取れなくなった場合、虚偽記載を疑われます。

行が足りない場合の対処法は、以下の2つです。

① 2枚目を作成する(正攻法)
同じ略歴書の用紙をもう一枚用意し、1枚目の最下部に「別紙参照」や「次ページへ続く」と書き、2枚目に続きを書く方法です。

枚数が増えても問題ありません。全ての職歴を網羅することが最優先です。

② 「別紙」として職務経歴書を添付する(裏ワザ)
略歴書の職歴欄に一行だけ「過去5年間の職歴については、別紙職務経歴書の通り」と大きく書き、自分で作成したPC作成の職務経歴書(WordやExcelで作成したもの)を添付する方法です。

特に職歴が複雑で、手書きだと修正が大変な方におすすめです。

ただし、警察署によっては「指定様式以外は認めない」という担当者もいるため、事前に電話で「職歴が多いので別紙添付でも良いですか?」と確認しておくと確実です。

引っ越しで住所が変わった場合、略歴書に「転居歴」も書く必要がある?

「略歴書」という名前から、職歴だけでなく「住所の履歴」も書くべきか迷う方がいます。

基本的には、略歴書は「職歴(何をして稼いでいたか)」を書くための書類ですので、住所の移転履歴を書く必要はありません。

住所は、最新のものを「現住所」欄に書くだけでOKです。

ただし、ここにも「管轄ごとのローカルルール」が存在します。

一部の厳しい警察署では、「過去5年間の居住地もすべて記載してください」と指導されるケースがあります。

これは、添付書類である「住民票(直近のもの)」だけでは過去の居住実態が見えないため、職歴と住所を照らし合わせて矛盾がないか(例えば、大阪で働いていることになっている時期に、住所が北海道になっていないか等)を確認するためです。

もし住所歴を求められた場合は、職歴の合間に挟み込むのではなく、備考欄や余白、あるいは別紙に「住所歴」としてまとめて書くのがスマートです。

職歴と住所歴を混ぜて時系列で書くと、読み手が混乱するからです。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「退職理由」の書き方についてもよく質問を受けます。

「一身上の都合により退職」という定型文をすべての行に書く必要はありません。

単に「株式会社〇〇 退職」で十分です。

ただし、懲戒解雇(クビ)になった場合でも、あえて「懲戒解雇」と書く必要はありません。事実として「退職」していれば嘘にはなりません。

余計な情報は書かず、聞かれたら答える。これが書類作成の鉄則です。

📌 この章のポイント

  • 賞罰欄がなければ、前科や交通違反を自分から書く必要はない。
  • 職歴が書ききれない場合は、用紙をコピーして2枚にするか「別紙参照」とする。
  • 住所変更歴は原則不要だが、求められた場合に備えて過去の住所をメモしておくと安心。

まとめ:嘘は絶対にバレる!「訂正印」を持って窓口へ行こう

ここまで、古物商許可申請における「略歴書」と「誓約書」の書き方について、かなり細かい部分まで解説してきました。

最後に、申請当日に失敗しないための心構えをお伝えします。

それは、「完璧に仕上げようとして、嘘や知ったかぶりを書かないこと」です。

虚偽記載は犯罪です。迷ったら空欄にして窓口で聞くのが正解

警察署の担当官は、プロの捜査官です。

略歴書の辻褄が合わない箇所や、挙動不審な態度はすぐに見抜かれます。

もし、過去の経歴に自信がなかったり、どうしても思い出せない期間があったとしても、適当なことを書いて埋めるのは絶対にやめてください。

虚偽の申請書を提出することは、許可が下りないばかりか、最悪の場合、私文書偽造などの罪に問われるリスクすらあります。

最も賢い方法は、「分からない箇所は空欄(鉛筆書き)にしておき、提出当日に窓口で担当官に聞きながらボールペンで清書する」ことです。

警察署での申請は「テスト」ではありません。担当官は敵ではなく、書類を整えるための協力者でもあります。

「ここの期間の書き方が分からなかったので、教えていただけますか?」と正直に聞けば、正しい書き方を教えてくれます。

そのためにも、警察署へ行く際は、必ず申請書に使ったものと同じ「印鑑(訂正印として使用)」と、「黒のボールペン」を持参してください。

その場で訂正できれば、何度も警察署に足を運ぶ手間を省くことができます。

書類一枚一枚にあなたの人生(信用)が表れます。

誠実な書類を作成し、胸を張って古物ビジネスのスタートラインに立ちましょう。

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