古物商許可の取り方をわかりやすく解説|申請の流れ・必要書類・費用

「古物商許可を取りたいけれど、何から始めればいいのか分からない」

初めて申請する方にとって、必要書類や申請先、費用などを一つずつ調べていくのは大変です。

ただ、最初から書類を集め始める必要はありません。

古物商許可の申請では、個人か法人か、主たる営業所をどこに置くか、誰を管理者にするか、どのような方法で営業するかなどによって、申請内容や準備する書類が変わります。

そのため、まず自分の申請条件を整理し、そのあとで必要な書類をそろえていく方が進めやすくなります。

古物商許可を取るまでの大きな流れは、次のとおりです。

  1. 自分の申請条件を整理する
  2. 必要書類を確認して準備する
  3. 申請先と申請方法を確認する
  4. 許可申請を行う
  5. 審査を受ける
  6. 許可された場合は許可証の交付を受ける

この記事では、この順番に沿って、古物商許可を取るために何をすればよいのかを解説します。

古物商許可の取り方|まず全体の流れを確認しよう

古物営業法上の古物営業を営む場合は、都道府県公安委員会の許可が必要です。

申請するときに大切なのは、必要書類の一覧だけを見るのではなく、「自分の場合はどの条件で申請するのか」を先に整理することです。

大まかな流れを整理すると、次のようになります。

段階主にすることポイント
1申請条件を整理する個人・法人、営業所、管理者、営業方法などを確認
2必要書類をそろえる自分の申請条件に合う書類を確認
3申請先・申請方法を確認する主たる営業所を基準に管轄を確認
4許可申請をする公的な申請手数料は19,000円
5審査を受ける処理期間は管轄の最新案内を確認
6許可証の交付を受ける許可された場合に交付される

つまり、最初の一歩は「とりあえず住民票などを集めること」ではありません。

自分がどのような内容で申請するのかを整理することから始めると、その後の書類準備へ進みやすくなります。

必要書類を集める前に、自分の申請条件を整理する

古物商許可の申請書には、申請者の情報だけでなく、営業所や管理者、取り扱う古物の区分、営業方法などに関する情報を記載します。

そのため、書類集めの前に少なくとも次の点を整理しておきましょう。

  • 個人で申請するのか、法人で申請するのか
  • 主たる営業所をどこにするのか
  • 営業所の管理者を誰にするのか
  • どの区分の古物を取り扱うのか
  • どのような方法で営業するのか
  • インターネットを利用した取引を予定しているか

すべてを最初から細かく調べ尽くす必要はありません。

重要なのは、必要書類や申請先を判断できる程度まで、自分の申請内容を整理しておくことです。

主たる営業所は申請先にも関係する

古物商許可の申請では、主たる営業所の所在地が重要です。

許可申請は、主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に対して行い、原則として主たる営業所所在地の所轄警察署長を経由して申請します。

そのため、

「どの警察署に申請すればいいのだろう」

と迷っている場合は、先に主たる営業所の所在地を確認すると、申請先を絞り込めます。

営業所について個別の事情がある場合は、書類をそろえてから気づくよりも、準備段階で管轄警察署などの公式案内を確認しておく方が安心です。

営業所ごとに管理者を決める

古物商は、営業所ごとに、その営業所の業務を適正に実施するための責任者として管理者1人を選任する必要があります。

申請時には管理者に関する情報や書類も必要になるため、誰を管理者にするのかも早い段階で整理しておきましょう。

インターネット取引を予定している場合は追加確認する

営業方法によっては、インターネット取引に使用するURLに関する情報や、URLの使用権限を疎明する資料が必要になる場合があります。

ただし、「ネットで中古品を販売するなら全員同じ追加書類が必要」という意味ではありません。

どのような方法で取引するのかを整理したうえで、自分の営業方法が該当するかを公的な申請案内で確認してください。

許可を取ることだけではなく、許可後に予定している営業方法まで先に整理しておくことが、申請内容を決めるうえでも役立ちます。

古物商許可の申請に必要な書類

必要書類は、個人で申請するか法人で申請するかによって異なります。

申請書は、古物営業法施行規則の別記様式第1号を使用します。

そのほか、主な添付書類は次のように整理できます。

個人で申請する場合

個人申請では、主に次の書類を準備します。

  • 最近5年間の略歴を記載した書面
  • 本籍が記載された住民票の写し
  • 誓約書
  • 市区町村が交付する身分証明書
  • 管理者について必要となる書類
  • 該当する営業方法の場合は、URLの使用権限を疎明する資料

外国人の場合は、住民票について国籍等が記載されたものが必要になります。

ここでいう「身分証明書」は、市区町村が交付する証明書です。運転免許証などの本人確認書類とは別のものなので、取り違えないよう注意してください。

また、申請者自身とは別の人を管理者にする場合など、管理者についても必要な書類を確認します。

法人で申請する場合

法人では、法人そのものに関する書類に加え、役員に関する書類が必要になります。

主なものは次のとおりです。

  • 法人の定款
  • 法人の登記事項証明書
  • 役員全員の最近5年間の略歴を記載した書面
  • 役員全員の本籍等が記載された住民票の写し
  • 役員全員の誓約書
  • 役員全員の身分証明書
  • 営業所の管理者について必要となる書類
  • 該当する営業方法の場合は、URLの使用権限を疎明する資料

個人と法人では準備対象が異なるため、インターネット上で見つけた「古物商許可の必要書類一覧」をそのまま集め始めるのではなく、自分が個人申請か法人申請かを確認してから一覧を見ると分かりやすくなります。

また、書類の具体的な提出方法や最新様式などは更新される可能性があります。

実際に準備するときは、主たる営業所を管轄する都道府県警察の最新の申請案内も確認してください。

古物商許可はどこに申請する?費用はいくら?

申請先は主たる営業所の所在地を基準に確認する

古物商許可は、主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に申請します。

実際の申請手続では、主たる営業所所在地の所轄警察署を確認することになります。

そのため、

「自宅の住所を基準にするのか」
「会社の本店所在地なのか」
「実際に古物営業をする場所なのか」

と住所だけを見比べるのではなく、主たる営業所がどこになるのかを先に整理したうえで管轄を確認することが重要です。

具体的な警察署が分からない場合は、対象地域の都道府県警察の公式ページから確認しましょう。

許可申請手数料は19,000円

古物商許可の新規許可申請にかかる公的な申請手数料は、19,000円です。

ただし、許可を取るために実際にかかる費用が19,000円だけとは限りません。

たとえば、

  • 住民票
  • 身分証明書
  • 法人の登記事項証明書

などを取得する場合には、それぞれの取得費用も必要になります。

そのため費用を考えるときは、

許可申請手数料19,000円+必要書類を取得するための費用

と分けて考えると分かりやすいでしょう。

書類取得費の具体的な総額は申請者の条件によって変わるため、一律の金額として考えない方が安全です。

申請方法は管轄の最新案内を確認する

古物商許可の申請については、所轄警察署を経由する手続が基本となります。

一方で、警察関係の行政手続ではオンライン化も進んでおり、地域によって利用できる申請方法が異なる場合があります。

そのため、

「必ず警察署へ持参しなければならない」

あるいは反対に、

「どこでもオンラインで申請できる」

と決めつけず、申請時点で管轄する都道府県警察の最新案内を確認してください。

ここは制度変更の影響を受けやすい部分です。

古い解説記事だけで判断せず、実際に申請する直前に公的な案内を見るのがおすすめです。

申請してから古物商許可を取るまでの期間

必要書類をそろえて申請すると、公安委員会による審査が行われます。

許可された場合は、許可証が交付されます。

気になるのが、「申請してからどのくらいで許可が出るのか」という点でしょう。

公的な案内では、標準処理期間や許可証交付までの目安として40日程度を示している公安委員会があります。

ただし、これは全国どこでも「申請から必ず40日で許可が取れる」という意味ではありません。

地域によって標準処理期間の案内や日数の数え方が異なる場合があります。

開業日などから逆算したい場合は、

  1. 自分の管轄を確認する
  2. 管轄都道府県警察の最新の標準処理期間を確認する
  3. 書類準備に必要な時間も含めて予定を立てる

という順番で考えるとよいでしょう。

「審査に何日かかるか」だけではなく、申請できる状態まで書類を準備する時間も含めて考えることが大切です。

古物商許可は自分で申請する?専門家へ相談する?

古物商許可は、必要な条件と書類を整理し、公的な申請案内を確認しながら準備を進めることが重要です。

そのうえで、自分で進めるか専門家を利用するかは、

  • 自分の申請条件を整理できているか
  • 必要書類を自分で確認・収集できるか
  • 管轄警察署などへの確認を自分で進められるか
  • 申請準備に使える時間があるか
  • 個別に判断しにくい事情があるか

といった点から考えると分かりやすくなります。

条件が整理できていて、公的な案内を確認しながら準備できるのであれば、自分で手続きを進めるという選択肢があります。

一方、

「自分の場合にどの書類が必要なのか判断しにくい」
「営業所や管理者など、申請前提の整理から確認したい」
「書類収集や申請準備にかける時間を減らしたい」

という場合には、行政書士などの専門家へ相談することも選択肢の一つです。

大切なのは、「古物商許可は難しいから必ず依頼する」「簡単だから必ず自分でする」と一律に考えないことです。

自分に残っている確認事項と作業量を見て判断すると、自分に合った進め方を選びやすくなります。

古物商許可について専門家への相談を検討している方へ

この記事を読めば、古物商許可を取るための基本的な流れと、自分で確認すべき事項は整理できます。

それでも個別条件の整理や必要書類の判断、申請準備に負担を感じる場合は、専門家への相談を検討してもよいでしょう。

事務所へ依頼する場合は、古物商許可への対応可否だけでなく、どこまでの作業を依頼できるのか、対応地域や報酬はいくらかを確認したうえで、自分に合うサービスか判断することが大切です。

古物商許可の取り方に関するよくある質問

古物商許可を取るには、最初に何をすればよいですか?

最初から必要書類を集めるのではなく、まず個人・法人のどちらで申請するのか、主たる営業所をどこにするのか、管理者を誰にするのか、どのような営業を予定しているのかを整理しましょう。

その内容をもとに、自分に必要な書類と管轄を確認すると進めやすくなります。

古物商許可の申請費用はいくらですか?

新規の許可申請に必要な公的な申請手数料は19,000円です。

このほか、住民票や身分証明書、法人の場合は登記事項証明書など、必要書類を取得するための費用が別途かかる場合があります。

古物商許可はオンラインで申請できますか?

オンライン手続への対応状況は地域や時点によって確認が必要です。

全国一律に「オンライン申請できる」「できない」と判断せず、主たる営業所を管轄する都道府県警察の最新案内を確認してください。

古物商許可は申請から何日で取れますか?

公的案内で40日程度を目安としている地域がありますが、全国一律に40日で許可されるわけではありません。

標準処理期間や日数の数え方は、申請する地域の公式情報を確認してください。

古物商許可を取りたいなら、まず申請条件を整理しよう

古物商許可の取り方を調べると、必要書類や費用など多くの情報が出てきます。

しかし、最初からすべての書類を集める必要はありません。

まずは、

  • 個人か法人か
  • 主たる営業所はどこか
  • 管理者は誰か
  • どのような古物を扱うか
  • どのような方法で営業するか

を整理します。

そのうえで、自分の条件に合う必要書類を確認し、主たる営業所を基準に申請先と最新の申請方法を確認しましょう。

公的な新規許可申請手数料は19,000円です。

許可までの期間については40日程度を示す地域もありますが、全国一律ではないため、実際に申請する管轄の最新情報を確認してください。

古物商許可の申請で迷ったときも、まず「自分の場合に何が決まっていて、何がまだ分からないのか」を整理すると、次に確認すべきことが見えやすくなります。