【結論】賃貸自宅での古物商許可取得とは?
賃貸物件(アパート・マンション)を古物営業の「営業所」として申請・登録すること。
警察署への許可申請自体は可能でも、物件の「管理規約」や「賃貸借契約」で営業活動が禁止されている場合、大家側からの契約解除リスクを伴うため、慎重な事前交渉が必要です。

古物商許可実績1000件の行政書士の小野馨です。
今回は【賃貸自宅での古物商許可】について、大家さんへの交渉術も交えて解説します。
「自宅マンションでネット古物商を始めたいが、大家にバレるのが怖い」
起業相談を受ける中で、最も多い悩みがこれです。
実は2026年現在、多くの警察署で申請時の「使用承諾書」の提出が不要になりつつあります。
しかし、これを「勝手に営業所にしていい」と勘違いするのは致命的です。
警察の許可が下りても、管理規約や契約書に違反していれば、最悪の場合「即時退去」を命じられるからです。
この記事では、行政書士として数多くのトラブルを見てきた私が、「住居を失うリスク」を回避しながら、正当に自宅で開業するための交渉術と法的知識を完全公開します。
⚠️ 警告:ネット上の「承諾書不要だから大丈夫」という無責任な情報を信じないでください。警察は許可を出しても、あなたの賃貸契約までは守ってくれません。
この記事でわかる4つのポイント
- ✅ 警察の「許可」と大家の「承諾」の違いとは?
- ✅ 契約書で見るべき「居住用」と「SOHO」の境界線
- ✅ 大家に承諾してもらうための「3つの交渉材料」
- ✅ ネット販売における「住所バレ」と特商法のリスク
古物商許可は賃貸・自宅でも取れるのか?【2026年最新事情】
結論から申し上げますと、賃貸物件を営業所として古物商許可を取得すること自体は「可能」です。
実際に、多くの個人事業主やスモールビジネスの起業家が、自宅マンションやアパートの一室を拠点に古物ビジネスをスタートさせています。
しかし、ここで多くの方が勘違いしている重大な事実があります。
それは、「警察署で許可が下りること」と「その物件で営業して良いこと」は、法的に全く別の問題であるということです。
💡 プロの直言
許可証は「営業の免罪符」ではありません。
警察はあくまで『盗品流通の防止』の観点で審査をしており、『あなたの賃貸契約』には関知しないのです。
警察署の対応が変わった?「使用承諾書」不要説の真実
かつては、賃貸物件で古物商許可を申請する場合、大家さんや管理会社からの「使用承諾書(古物営業を承諾する旨の書類)」の提出がほぼ必須でした。
しかし、ここ数年で警察署の運用方針は大きく変化しています。
2026年現在、多くの管轄警察署において、個人の自宅開業に限り「使用承諾書の提出を求めない(省略可能)」とするケースが増えています。
「じゃあ、大家に内緒で申請しても大丈夫だ!」
そう思った方は、少し立ち止まってください。これが最大の落とし穴です。
注意ポイント
警察が承諾書を求めなくなったのは、単に「申請手続きの簡素化(行政手続きのDX)」の一環であり、「大家の承諾が不要になった」という民法上の意味ではないからです。
実際に、窓口の担当官によっては「大家さんの許可は取っていますか?トラブルになっても警察は介入しませんよ」と、口頭で釘を刺されるケースも少なくありません。
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推奨画像: 警察署の窓口で担当官と話す申請者と、背後に浮かぶ「賃貸契約書」のイメージ
生成用プロンプト: A serious scene at a Japanese police station counter. A person is submitting documents. In the background, a semi-transparent image of a real estate contract document looms ominously. Professional photography style.
Alt属性: 古物商許可 警察署 窓口 相談
「警察の許可」と「大家の承諾」は別問題である
この問題を整理するために、2つの異なる「法」の視点を持つことが重要です。
- 古物営業法(警察の管轄):「盗品売買の防止」が目的。営業所として実態があり、管理者が常駐していれば、賃貸か持ち家かは問わない。
- 民法・借地借家法(大家・管理会社の管轄):「契約内容の遵守」が絶対。住居専用として契約した物件を、無断で営業所(店舗や事務所)として使用することは「用法遵守義務違反」にあたる。
つまり、警察が「ここで古物商をやっていいですよ」と許可を出したとしても、大家さんが「うちは住居専用だから商売は禁止だ」と言えば、大家さんの主張(契約書)が優先されます。
最悪のケースでは、許可取得後に管理会社から内容証明郵便が届き、「契約違反による契約解除(退去勧告)」を突きつけられるリスクがあります。
「バレなきゃいい」という考えは、あなたの生活基盤である「自宅」を失うギャンブルをしているのと同じです。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
以前、あるお客様が「ネットで大丈夫と見た」と、分譲マンションの賃貸部屋で無断申請を行いました。許可は無事下りましたが、その3ヶ月後、警察が実地調査(営業所の確認)に来た際、エントランスで管理人に行き先を告げてしまい発覚。管理規約違反として、大家さんだけでなく管理組合からも厳重注意を受け、結局引っ越しを余儀なくされました。警察の実地調査は「予告なし」に来ることもあるのです。
📌 この章のポイント
- 警察での「許可」は、大家への「契約違反」を免除するものではない。
- 使用承諾書が不要でも、民法上の「用法遵守義務」は消えない。
- 無断営業が発覚するきっかけは、警察の実地調査や近隣通報など多岐にわたる。
【深掘り】契約違反になる?「居住用」と「事業用」の法的な境界線
「うちは『住居専用』の契約だから絶対に無理だ」と、最初から諦めていませんか?
実は、契約書に「住居のみ」と書かれていても、その活動内容が「生活の平穏を害さない範囲(SOHO的利用)」であれば、大家さんや管理会社から許容される(あるいは黙認される)ケースが存在します。
ここでは、法律家が契約書をチェックする際に重視する「境界線」を解説します。
お手元に賃貸借契約書を用意して読み進めてください。
💡 プロの直言
契約書の言葉そのものより、「その条文が何を守ろうとしているか(趣旨)」を理解することが重要です。
大家さんが恐れているのは「商売」ではなく「トラブル」なのです。
賃貸契約書チェック!「居住のみを目的とする」条文の解釈
多くの標準的な賃貸契約書には、以下のような条文があります。
「乙(借主)は、本物件を住居のみを目的として使用しなければならず、その他の用途(事務所・店舗等)に使用してはならない。」
この条文の法的な趣旨は、「不特定多数の人が出入りしたり、騒音・異臭を出して、他の住人の生活環境を悪化させることを防ぐ」点にあります。
つまり、逆に言えば「近隣に迷惑をかけない、静かな事務作業」であれば、契約解除の正当事由(追い出すための法的な理由)としては弱いと判断される余地があるのです。
- ❌ 明らかな契約違反(店舗利用):看板を出す、不特定多数の客が来店する、商品を大量に搬入・搬出する。
- 🔺 グレーゾーン(SOHO利用):ITエンジニアやライターのように、自宅でPC作業を行う。来客はなく、表札も個人の名前のみ。
最近の裁判例や実務慣行では、後者のような「SOHO(Small Office / Home Office)利用」については、たとえ居住用契約であっても、即座に信頼関係を破壊する契約違反とはみなされない傾向にあります。
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推奨画像: 契約書の条文を指差して確認している様子と、静かな自宅オフィスの対比イメージ
生成用プロンプト: Close up shot of a hand holding a pen, pointing at a Japanese lease contract document focusing on the clause text. Split screen or overlay showing a clean, quiet home office with just a laptop, implying peaceful usage.
Alt属性: 賃貸契約書 確認 SOHO利用
ネット古物商は「SOHO(事務所利用)」として認められるか?
では、古物商(特にネット販売型)はSOHOとして認められるのでしょうか?
ここでの判断基準は、「在庫」と「物理的な人の出入り」の2点です。
もしあなたが扱う商材が「古着」や「カメラ」「トレーディングカード」のような小物で、ネットオークションでの売買が中心なら、交渉の余地は十分にあります。
これらはPC作業がメインであり、外形的にはテレワークや個人の趣味と区別がつかないからです。
一方で、「中古家具」や「自転車」「タイヤ」のような大型商材を扱う場合、自宅マンションの共用部を搬入経路として使うことになり、これは他の住人の迷惑となるため「居住用」の範囲を逸脱します。
また、買取のために顧客を自宅に招く「出張買取の拠点」や「持ち込み買取」を行う場合も、防犯上のリスクからアパートでは敬遠されます。
行政書士として大家さんと交渉する際は、この点を明確にします。
「古物商といってもリサイクルショップを開くわけではありません。PC一台で完結する、執筆業に近い静かな業態です」と説明できるかどうかが、許可を勝ち取る分かれ道です。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「居住用だから絶対ダメ」と管理会社に門前払いされたお客様がいました。
しかし、詳しく話を聞くと、そのマンションは規約で「事務所使用不可」となっていたものの、実際にはピアノ教室やネイルサロンを黙認している部屋がありました。
そこで「在庫は一切置かない(ドロップシッピングに近い形態)」という念書を作成し、大家さんに直接事情を説明したところ、「それならテレワークと変わらないね」と特約で承諾を得られた事例があります。諦める前に「実態」をどう伝えるかが鍵です。
📌 この章のポイント
- 「居住用」の契約でも、近隣に迷惑をかけないSOHO利用なら交渉余地がある。
- 店舗型(来客あり)はNGだが、ネット専業(PC作業のみ)はOKが出やすい。
- 大型在庫の保管は「倉庫」扱いとなり、居住用の範囲を超えるため注意。
大家さん・管理会社から「承諾」を勝ち取る3つの交渉術
「古物商の許可を取りたいので承諾書をください」
管理会社に電話でいきなりこう伝えても、99%の確率で断られます。なぜなら、相手にとってあなたのビジネスは「得体の知れないリスク(騒音・不審者の出入り)」でしかないからです。
交渉を成功させる鍵は、「相手の不安を先回りして消すこと」に尽きます。
実際に私がクライアントにアドバイスし、難色を示していた大家さんからOKを引き出した3つの具体的な戦術を伝授します。
💡 プロの直言
管理会社の担当者は「判断」をしたくないのです。彼らが大家さんに「これなら許可しても問題ないですよ」と報告できるだけの『材料』を用意するのが、あなたの仕事です。
交渉の切り札は「在庫なし」「来客なし」の誓約書
大家さんが最も恐れているのは、「マンションがリサイクルショップ化すること」です。
そこで、口頭での説明だけでなく、以下の条件を明記した「誓約書(または念書)」を作成し、提出しましょう。
- 【誓約事項の例】
- 一、商品の販売はインターネット上のみで行い、物件への来客は一切受け入れないこと。
- 一、商品の在庫は原則として置かず、仮に保管する場合もクローゼット内に収まる範囲とすること。
- 一、看板や表札への屋号掲示は行わないこと。
- 一、近隣住民からの苦情が発生した場合、直ちに営業を停止すること。
このように自ら厳しい条件を課すことで、「通常の居住利用と変わらない」という事実を証明します。
「迷惑をかけたら即辞める」という退路を断つ姿勢が、大家さんの警戒心を解く最強の武器になります。
行政書士作成の「説明資料」で大家の不安を消す
個人が「大丈夫です」と言うのと、国家資格者が「法令上問題ありません」と説明するのとでは、相手に与える安心感が段違いです。
交渉が難航しそうな場合、私たち行政書士が作成する「事業概要説明書」や「法的見解書」を交渉資料として添付するのも有効な手段です。
「この入居者は、きちんとした法律家に相談しながら適法にビジネスを行おうとしている」という信頼感(シグナリング効果)が、管理会社の背中を押します。
特に、大家さんが高齢の場合、「古物商=泥棒市場」のような古いイメージを持っていることがあります。
「これは今の時代のネットビジネスであり、怪しい商売ではない」ことを、第三者の権威を使って説明するのです。
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推奨画像: スーツ姿の男性(借主)が、資料を指差しながら管理会社の担当者に誠実に説明しているシーン
生成用プロンプト: A Japanese businessman in a casual suit explaining documents to a property manager at a real estate office. The atmosphere is serious but constructive. The documents clearly show graphs and text.
Alt属性: 賃貸管理会社 交渉 古物商
どうしても無理な場合の代替案(実家・レンタルオフィス)
どんなに交渉しても、物件の構造やオーナーの意向で「絶対NG」のケースはあります。
その場合、無断営業のリスクを冒すのではなく、潔く「場所を変える」判断が必要です。
- 実家を営業所にする:実家が持ち家なら、親の承諾さえあれば確実です。自宅(賃貸)と営業所(実家)が離れていても、管理者として通勤可能な距離なら許可は下ります。
- 古物商OKのレンタルオフィス・バーチャルオフィスを探す:最近は「古物商申請可能」を売りにするレンタルオフィスが増えています。ただし、「個室があること」「契約期間が長期であること」など、警察署ごとに細かい要件があります。「バーチャルオフィス(住所貸し)」では許可が下りない警察署が大半なので、契約前に必ず管轄警察署へ確認が必要です。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「格安バーチャルオフィスで許可が取れる」というネット広告を信じて契約し、警察署で「これでは実態がないので許可できません」と却下されたお客様が駆け込んできました。結局、そのオフィスの入会金や月額費は戻ってきません。警察が見ているのは「独立性」と「管理の実態」です。安易な抜け道を探すより、実家や知人の物件を借りる方が、結果的にコストも安く済むことが多いのです。
📌 この章のポイント
- 「誓約書」で在庫・来客・騒音がないことを書面で約束する。
- 行政書士などの専門家を巻き込み、大家に「信頼できる入居者」と印象付ける。
- どうしてもダメなら「実家」や「専用個室のあるレンタルオフィス」へ切り替える。
承知いたしました。 それでは、許可取得後の**「運用フェーズ」における最大の落とし穴、「H2:【警告】ネット販売で「住所バレ」?特定商取引法と自宅のリスク」**について執筆します。
ここは、多くの行政書士サイトが触れていない、しかし起業家のプライバシーと生活を守るためには絶対に避けて通れない**「守りの要」**となるセクションです。
【警告】ネット販売で「住所バレ」?特定商取引法と自宅のリスク
無事に大家さんを説得し、警察の許可も下りた。さあ、AmazonやメルカリShopsで販売開始だ!
……と、その前に、あなたはもう一つの重大な法律の壁に直面することになります。
それは、「特定商取引法(特商法)」に基づく「住所・氏名・電話番号」の公開義務です。
ネットショップやプラットフォームで販売を行う場合、運営者の情報をサイト上に表示することが法律で義務付けられています。
つまり、自宅を営業所として登録した場合、あなたの「自宅住所(部屋番号まで)」が全世界に公開され、Google検索で誰でも閲覧できる状態になるのです。
⚠️ ここにある「2つの恐怖」
- 大家バレのリスク:管理会社が物件名を検索した際、あなたのショップがヒットし、無断営業(またはSOHO利用の範囲逸脱)が発覚する。
- プライバシーのリスク:クレーマーや悪質な顧客が、Googleマップで自宅を特定し、直接訪問してくる(特に女性起業家には深刻な問題です)。
古物営業法と特商法のダブルパンチ!住所公開の義務とは
古物商としてホームページ(Amazon等のストア含む)を開設する場合、以下の2つの表示義務が発生します。
- ① 古物営業法に基づく表示:「許可公安委員会名」「許可番号」「氏名」を表示。これは警察へのURL届出とセットです。
- ② 特商法に基づく表示:「販売業者の住所」「氏名」「電話番号」を表示。
このうち、②の特商法表記が厄介です。
「自宅を知られたくないから」といって適当な住所を書いたり、非公開にしたりすることは法律違反となり、プラットフォーム側からアカウント停止処分を受ける可能性があります。
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推奨画像: ネットショップのフッター部分(会社概要)のイメージ。住所欄にモザイクがかかっているが、クリックすると「自宅住所」が表示されてしまう警告図。
生成用プロンプト: A computer screen displaying an e-commerce website footer. A magnifying glass focuses on the "Seller Information" section. A red warning icon overlays the address field, symbolizing privacy leak. Digital art style.
Alt属性: 特定商取引法 住所公開 リスク
自宅住所を晒さないための「バーチャルオフィス」活用術と限界
では、自宅で開業する人はプライバシーを諦めるしかないのでしょうか?
ここで有効なのが、「特商法の住所だけバーチャルオフィス(VO)にする」というテクニックです。
消費者庁のガイドラインでは、以下の条件を満たす場合に限り、特商法の住所欄にバーチャルオフィスの住所を記載することを認めています。
「請求があれば、遅滞なく事業者の現住所(自宅)を開示できる措置が講じられている場合」
つまり、戦略としてはこうです。
- 警察署への「古物営業許可」申請:実態のある「自宅」で申請する(在庫管理等はここで行う)。
- ネット上の「特商法」表記:住所貸しの「バーチャルオフィス」を記載する。
この「使い分け」により、法的な実態要件(古物営業法)と、対外的なプライバシー保護(特商法)を両立させることが可能です。
ただし、これには高度な知識が必要です。警察署によっては「HP上の住所と許可証の住所が違う」と指摘される場合もあるため、事前に「特商法上の措置である」と説明できる理論武装が必要です。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「バーチャルオフィスなら何でも良い」わけではありません。最近、格安のバーチャルオフィス業者が突然閉鎖し、その住所を使っていた数百のネットショップが一斉に住所不明扱いとなり、Amazonアカウントが停止された事例がありました。住所はあなたのビジネスの「看板」です。月額数百円の安さではなく、運営母体がしっかりしたオフィスを選ぶことが、将来の資産防衛につながります。
📌 この章のポイント
- ネット販売を行うと、法律上、自宅住所を全世界に公開する義務が生じる。
- 住所公開は「大家への発覚」と「ストーカー被害」の二重のリスクを招く。
- 「許可は自宅、表示はバーチャルオフィス」の使い分けで、プライバシーを守る道はある。
[比較表] 大家に無断で申請するリスク vs 正規ルート
「バレなきゃいいや」で突き進むのか、手間をかけてでも「正規ルート」で地盤を固めるのか。
この選択が、あなたのビジネスの寿命を決定づけます。
以下の表は、無断で自宅を古物営業所にした場合(ステルス開業)と、正規の手順を踏んだ場合(または適切な物件を借りた場合)の、「精神的ストレス」と「金銭的リスク」の比較です。
| 比較項目 | ❌ 無断申請(ステルス開業) | ⭕️ 正規ルート(承諾取得済) |
|---|---|---|
| 日常のストレス | 管理人の目や郵便物に怯える毎日。 警察の実地調査におびえる。 | 堂々と営業可能。 在庫の搬入も気兼ねなくできる。 |
| 発覚時のリスク | 強制退去(契約解除) +違約金請求の可能性 | リスクなし。 (契約範囲内での活動に限る) |
| 事業の拡張性 | 在庫が増やせないため、 売上の天井が低い。 | 堂々と在庫を持てるため、 売上拡大・融資審査に有利。 |
| コスト | 初期費用は安いが、 退去時の引越費用(50万〜)が潜在。 | 交渉の手間や移転費用はかかるが、 将来的な損失はゼロ。 |
最悪のシナリオは「許可取り消し」ではなく「強制退去」
古物商の無許可営業で逮捕されることばかり心配する人がいますが、賃貸自宅における最大のリスクは、警察ではなく「不動産屋」です。
もし無断営業が発覚し、信頼関係の破壊として契約解除を通告された場合、あなたは以下のものを同時に失います。
- 住む場所(生活基盤):次の物件審査で「トラブルによる退去」が不利に働く可能性があります。
- 古物商許可(営業基盤):営業所(自宅)を失えば、古物商許可も「変更届」を出すまで事実上の停止状態になります。また、次の物件が決まるまで営業再開できません。
- 引越し資金(現金):急な転居に伴う敷金・礼金・引越し代で、50万円〜100万円の事業資金が一瞬で飛びます。
「4万円のコスト削減(行政書士に頼まず自分でやる、物件を借りずに済ませる)」を目的にした結果、100万円の損失を出しては本末転倒です。
UR・公営住宅・分譲マンションの特有リスク
最後に、物件種別ごとのリスクの温度感をお伝えします。
- UR賃貸・公営住宅(県営・市営):【危険度:MAX】これらの物件は「居住困窮者への福祉」や「住宅政策」の側面が強いため、営利目的の利用に対する規制が民間より遥かに厳しいです。発覚した場合、即刻退去に加え、今後公営住宅に入れなくなるペナルティを受ける可能性があります。
- 分譲マンション(持ち家):【危険度:高】「自分の家だから自由だろう」は間違いです。マンションには「管理規約」があり、管理組合が「専有部分の事務所利用」を禁じている場合、組合から訴訟を起こされるリスクがあります。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「URでこっそり登記・営業していたのがバレて、本当に追い出された人」を知っています。郵便受けに屋号を出していたり、頻繁な宅配便の出入りを近隣住民に通報されたのが原因でした。公的な物件ほど「公平性」を重視するため、ルール違反への温情措置は期待できません。ここは絶対に「守り」を固めるべきポイントです。
📌 この章のポイント
- 無断申請は「コスト削減」ではなく「リスクの先送り」に過ぎない。
- 発覚時の「強制退去」は、事業と生活の両方を破壊する。
- 特にURや公営住宅での無断営業は、民間アパート以上に致命的である。
古物商許可と賃貸に関するよくある質問(FAQ)
Q. 警察の実地調査で大家にバレることはありますか?
A. 残念ながら、その可能性はゼロではありません。
警察の実地調査(営業所の確認)は、原則としてアポイントを取ってから来ますが、稀に近隣への聞き込みや、管理人在駐のマンションであればエントランスで「〇〇号室の件で…」と名乗ることがあります。
また、調査員がパトカーや制服で来ることは稀ですが、スーツ姿の二人組がマンションを出入りすることで、目ざとい管理人や住民に不審がられるケースもあります。「警察は空気(大家の事情)を読んでくれない」と心得てください。
Q. ネット上の「承諾書雛形」を勝手に使ってもいい?
A. 絶対にやめてください。犯罪になります。
ネットで拾った「使用承諾書」の雛形に、大家さんの名前を勝手に記入・押印して警察に提出する行為は、「私文書偽造罪(刑法159条)」および「同行使罪」という立派な犯罪です。
警察はプロですから、筆跡や印鑑、大家への裏取り電話ですぐに見抜きます。発覚すれば許可どころか逮捕され、前科がつき、今後5年間は古物商許可が取れなくなります。
Q. 一時的に「実家」で取って、後で「自宅」に移せますか?
A. 可能です。それが最も安全な「迂回ルート」です。
まずは承諾の取れる「実家」を営業所として許可を取得し、実績を作ってから、資金を貯めて「事務所利用可」の物件に引っ越したタイミングで「変更届(手数料1,500円)」を出すのが王道です。
変更届であれば、新規取得に比べて審査のハードルも低く、スムーズに移行できます。
⚠️ 【警告】自己判断のリスクと「見えないコスト」
「たぶん大丈夫だろう」で進めた結果、強制退去になれば、敷金・礼金・引越し費用で100万円近い損失が出ます。
行政書士への報酬(数万円)を惜しんで、生活基盤そのものを失うリスクを負うのは、経営判断として正しいでしょうか?
今の物件で本当に許可が取れるか、まずは専門家の視点でチェックすることをお勧めします。
【毎月3名様限定】賃貸での開業リスク、無料で診断しませんか?
いきなり依頼する必要はありません。
まずはあなたの「賃貸契約書」の内容や「ビジネスモデル」をお聞きし、大家さんにバレずに開業できるか、交渉の余地があるかを、行政書士が『無料診断』いたします。
無理な場合は「無理」と正直にお伝えし、最適な代替案(実家・レンタルオフィス等)をご提案します。
※将来的な「法人化(会社設立)」を見据えたご相談も大歓迎です。
※賢い起業家への第一歩。
※この記事を見たとお伝え頂ければスムーズです。

